短編2
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ほんとに怖い

数年前の話しです。

私は某地方都市の大学へ合格しました。

あまり金銭的に余裕が無いので出来るだけ学校から近く、尚且つ家賃の安い物件を探し、あるアパートに決めたのです。

新年度が始まり、暫くすると夜中、金縛りに頻繁にかかる様になりました。動かない身体の回りを虚無僧が、

「チリーン」

「チリーン」

と、鈴を鳴らしながら歩いていたり、浴衣を着た老婆が背中をこちらに向け、部屋の隅にうずくまり、少し顔をこちらに向けてなにやらブツブツと呟いていたり、冷静に考えればかなりの恐怖を感じる出来事ですが、その当時は引っ越すお金も無いうえに、そういった奇妙な出来事も実は夢みたいなものなのでは?とあまり深くは考えていませんでした。

実際、具体的な実害があった訳でもありません。

むしろ学校生活は楽しかったし、友人にも恵まれていましたし。

そんなある日、ある友人が初めて私のアパートに遊びに来た時、部屋に入った瞬間、

「この部屋全体的に暗くない?」

「特に部屋の四隅が暗いんだけど…」

と、意味深な発言。

「あれ? お前、霊感とかあるの?」

この部屋の奇妙な出来事を友人に話すと、

「それは幽霊に違いない!俺、霊感とか全く無いけどこの部屋から伝わる怪しい雰囲気は感じる!」

なんか嬉しそうに話してます。

「今日、この部屋泊まっていっても良い? 是非俺も霊体験したいんだけど。」

俺はこの現象が霊に依るものかどうかは良く分かりませんでしたが、断る理由も無いので、了解しました。

本当の恐怖はこの夜から始まったのです。

夜9時、晩飯でも買いに行くか? と、アパートを出て近所のコンビニへ向かいます。

途中にゴミ集積場があり、粗大ゴミが大量に棄ててあります。何か使える物は無いか、友人と少し物色していると、暗がりに俺達と同じようにゴミを物色している女性らしき人影がありました。

俺がその人影に気付くと、友人も気付いたようです。

すると、何を考えているのか、その人影に近づいて話し掛けたのです。

友人「お姉さんも使える家具とか探してるんですか〜?」

影「うん、そう。」

友人「あんまり良さそうなの無いですね。」

影「そうだね」。

友人「この近くに住んでるんですか?」

影「あそこのアパートだよ。」

声から女性だと判断できましたが、僕の住んでるアパートをその女性が指した時、少し嫌な予感がしました。

そして友人は余計なことを言います。

「松本(本名)と一緒のアパートじゃん! これから僕達、ご飯食べに行くけど一緒にいかない?」

女性「私、手作りのご飯家にあるから、松本くんの部屋に持って行くから一緒に食べようよ。」

もう、胸騒ぎしかしませんでした。

責任を持って明日、完結させますのでしばし待って下さい。

怖い話投稿:ホラーテラー ドザえもんさん  

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