短編2
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くぼみ

普段の私はあまり物事に動じない人間で、地震や雷があっても“(*_*)ビクッ”ともせず普通にやり過ごし、あんまし驚かない。

逆に友達や彼女を驚かせて爆笑する、いたずらっ子タイプだ。

片や彼女はかなりのビビりで、地震、雷、お化け等、全て駄目。

そんな私達の話です。

【くぼみ】

そんないたずらっ子な私に天罰がくだった話をします。

私達カッポーは互いの仕事終わりに外食してから、夜のお散歩が日課でした。

その日はお互いの仕事終わり要町付近の山手通り沿いにあるステーキ屋でガッツリとステーキ食ってから深夜のお散歩を始めた。

その日は北池袋にあるドンキへ行こうってなり、山手通り沿いを手を繋ぎながらトボトボ2人で歩いていた…

深夜のお散歩は今日1日お互いどんな事があったか報告会&運動の一石二鳥だった。

そして今日もお互い仕事でどんな事があったか話していると、3メートル位先の民家の壁に小さなくぼみがあった。

白い壁に横1メートル、立て3メートル、奥行き1メートル位のくぼみが…

私は彼女の話を聞きながら何気なく、くぼみの辺りを見ていると…

くぼみにはお地蔵さんが置いてあった。

暗いし私は裸眼で0.1なので、どんなお地蔵さんかまでは分からなかった。

そして、そのくぼみの横を通りすぎ様とした時!

「ガサッ」

私は瞬間的にお地蔵さんを見た…

「う゛ぁ゛あぁ゛!」

瞬時に私は今までに無い程のパニックに陥り、叫びながら彼女の手を振りほどき陸上選手並に走り出した!

例えるならホームアローン2のマコーレカルキンがびっくりして逃げる時の様だった。

彼女は、また私が悪ふざけで怖がらせ様としていると思ったのか知らないが、私の叫び声にビビり過呼吸気味になっていた。

だけど今回は違うんだょ!

お地蔵さんが確実に動いたんだょ!!!

と心の中で叫びながら走り続けた。

50メートル位走り彼女を振り返るとフラフラと普通に歩いていた…

私は彼女にジェスチャーで

「早くこい!馬鹿野郎!」

と伝えたくて、手をバタバタさせた。

彼女はそんな私を無視してトボトボとタバコをふかしながら歩いてきた。

彼女「何してんの」

私「お前見なかったのか?」

彼女「何を」

私「あのくぼみの…」

彼女「あ~っ!あのコジキ?」

私「え?」

彼女「あのコジキあんたの叫び声にビビってワンカップ溢してたよ」

私「そっか(笑)」

怖い話投稿:ホラーテラー カッポーさん  

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