短編2
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ごりごり

昨日見た夢が余りにも気色悪かったので。

ふと気が付くと、大きなコンクリートの部屋にいた。周りには何人かの人。初老のおじさん、小学生の女の子、高校生のねーちゃん、同じくにーちゃん……

よく見ると皆足に拘束具のようなものがついている。もちろん私にも。

ガチャガチャ

ガスマスクをつけた何人かの男たちが部屋に入ってきた。

『逃げろ』

頭に響く大きな声。

しかし足枷があるため、どうしても逃げられずあたふたする。

するとガッシリと掴まれ、腕を後ろに取られて、縛られてしまった。

その時、高校生二人が小学生の女の子の足首をナタのような刃物で切り付けた。

『ぐぎぃぃいいい…う…ぅぅ…ぁあああ!!!!!!』

苦しむ女の子。

ごりごりという生々しい音。

『足を切れば逃げられるよ』

『ちょっと我慢してね』

ごりごりごり…………

ぶちん。

足は完全に切り離され、女の子はぐったりとしていた。

血塗れになった高校生二人は女の子を抱えると、女の子をおもいっきり投げた。

当然窓なんてない密室。

ベチョ、ドスッ。

天井にぶつかり、落ちる女の子。

『良かった…なんとか逃げられたね』

『あの子だけでも自由に……』

意味が分からなかった。女の子は助かってないんだぞ??

唖然としていると二人が近付いてきた。

『私たちの代わりに…』

『逃げてくれ……』

目が覚めると、涙と汗でびっしょり。

『っつ……』

足首が5センチほどぱっくり切れていた。

痛みで無意識のうちに見た夢だったのか。

それとも…

怖い話投稿:ホラーテラー やぃだーさん  

Concrete
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