今から書く話の結論を言うと、
｢俺は俺じゃない｣だ。
ここのサイトに地下のまる穴っていう話があるだろ？それと似ている。興味を持った人だけ見てほしい。
俺は立ちくらみが起きやすい。
その日は昼に起きた(ちなみに一人暮らし)
喉の渇きを潤す為、台所へ向かおうと思い立ち上がったら立ちくらみが起きた。
またか…と思い治るのを待っていたらいつもの立ちくらみより異常だ耐えられない。
俺はまた横になった。だが、治る気配が一向にない。耳鳴りもしてきた。そのうち意識もぼんやりしてき、脳に直接聞こえるように何か音がした。
そこで俺の意識がなくなった。
目を覚ましたら夕方近くなっていた。起きてからもぼんやりしており意識がなくなるまでの事を思い出していた。
この時にはもう自分自身の違和感に気付いていたのかもしれない。部屋にある鏡を見ると自分の顔がおかしい。自分じゃない。
全くの別人だ。
読んでる人も何言ってるかわからないと思うだろうが、その時の俺もそういう状態だった。
今、目の前の鏡に写っている自分と自分の記憶の中の俺が明らかに違う。夢かとも思ったが、ちゃんとした意識がある。
この時、頭の中はパニックになっていながらも近くに住んでいる姉に来てもらうという考えが浮かんだ。電話をしようと思い携帯を開くと着信履歴が10件以上あった。当然その時は気にする暇もなく姉に電話をした。姉の声に違和感はなかった。
人の声を聞いて安心したのか大分落ち着いた。姉が来るまでの時間いろいろ考えた。どんな反応をされるのかとか、もちろん地下のまる穴の話も浮かんだ。だから姉の顔も変わっていたらどうしようかとも思った。
そんなことを考えてると姉が来た。
やはり顔を合わせるのが怖い。
しかし俺の考えとは全く違った。姉の顔はいつも通りだ。俺だけが違うのか？
でも、俺を見た姉の反応も普通だ。意味がわからない。
俺はさっきまでの出来事と俺は俺じゃないということも話した。
一生懸命に伝えた。だが信じてくれない。
あっちから見たら俺は｢俺｣のままなのか？
必死に訴えたが冷めた目で見られている。これ以上言っても俺がおかしいと思われるからやめた。
精神病院なんて行きたくない。
姉には帰ってもらった。
アルバムなども見たが今の｢俺｣が写っている。
家族や友達は記憶の中のままだ。俺だけが変わってしまった。
でもそれは俺自身しか気付いていない。
記憶の中の俺はどこに行ったのか？そもそも存在したのか？
自殺なんて怖くてできない。
別人として生きていくしかない。俺は精神に異常なんてないと思っている。だが思っているだけだ。異常にすら気付いてないだけかもしれない。すごく怖い。
もうこの話は誰にも言ってない。言ったところで信じてくれないとわかっている。
だからこのサイトに投稿した。
信じてくれる人がいるなら嬉しい
着信履歴は結局なんなのか分からない。全部非通知からだったからだ。何か関係があるのかわからないが全部消去した。
オチというオチはないが最近見た夢に記憶の中の俺が出てきた。
何か喋っている。俺は耳を澄ました。
｢お前いつまでこんなつまらない話書いてんだよ？もう皆既に創作だって気付いてるよﾊﾞｰﾛｰwwwwwww｣
そこで目が覚めた。
怖い話投稿：ホラーテラー 匿名さん
作者怖話