中編3
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ゆにふぉーむ

某ブログのコメより抜粋↓

【ゆにふぉーむ】

いきなりですが、ここで私のした奇妙な体験を話したいと思います。

中学校の頃の話です。

私、中学時代は運動部に所属してて、休日以外はほぼ毎日、部室に行ってたんですよ。

 

もっとも、部活動自体はゆるーい感じで、練習もあんまり激しくなかったし、運動よりも皆で部室にこもって話していることが多かった感じでした。

 

その時間は楽しかったし、毎日楽しみにしてたんですが…たった一つだけ苦手なことがあったんですよ。

 

それは、部室の湿り気。

普通、部室っていうと窓があって、そこから換気できるんですけど…

うちの部室、そういうの、なかったんですよね。

そのせいか、四季を通し部屋がジメジメしてて、そのくせ肌寒かったんですよ。

でも、夏場には寒さが心地よかったし、私達は特に疑問もなく、普通に部室を使ってました。

2年目の夏までは……

 

私が2年生になった夏。

同年のAとTが、図書館から面白半分で「こっくりさんの仕方」がかいてある本を持ってきたんです。

「面白そうだから、しない?」って…

 

丁度、怪談の季節ですし、皆暇だったから特に反対もなく、「どーせ起きる訳ないし」ってすることにしました。

 

でも、そのこっくりさん、おかしいんですよ。

普通、こっくりさんって2~4人でコインをつかってやるじゃないですか?

ところが、本のこっくりさんは

『部屋に光がないようにし、数人で輪をつくるように座る。

 そして、一人ずつ怪談を話す

 話し終えるまで、決して立ってはならない』

っていうので…

まるで、何かの召喚をする儀式みたいなことが書いてありました。

 

でも、暇つぶしは暇つぶし、私達は特に気にせず行いました。

 

電気を消し

部屋に光が入らないようにして

一人ずつ、怪談を言っていく……

 

やがて、中盤に差し掛かり、闇にも目が慣れてきたとき、ふと思ったのです。

「少し、頭数おおくないかな?」って。

 

ためしに、最初座った場所から考えて、影しか分からないものの一人ずつ当てはめていきました。

そうしたら、やっぱり、多いんですよ。

一人分。

 

で、無償に怖くなって、急いで電気をつけました。

そうしたら…。

Tが、脅かそうと一人別の場所に座っていたんです。

「怖がらせたくってw」って。

 

そのときは安心しましたけど……よくよく考えると変ですよね?

座る場所かえようと頭数は一緒のはずだし…

 

なにより、私は「最初座った場所に一人ずつ当てはめて数えた」のですから。

Tのいた場所には、誰かいたんです。

私達以外の誰か。

 

そして、それからです。

卒業するまでの間、部室に一人で入るたびに「もう一人」が壁際にいるような気がしたのは

 

ちなみに、後から分かったんですが、部室の床下に大量の昔のユニフォームがあったそうです。

顧問は「先輩がのこしていったんじゃないか」といいましたけど…

そんなわけないんです。

だって、うちの部活は最近できたばっかりで…

 

「こんなに先輩、いなかった」

怖い話投稿:ホラーテラー 何時モ君ヲ見テルさん  

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