毎月お題の短編練習枠(🌱初心者歓迎)

皆さんこんにちは。
一向に文章が上達しないふたばです。(´・ω・`)
己の練習に他人を巻き込んでやろうと、掲示板を建ててみました。
以下、ここでのルールを説明します。( ᴗ ̫ ᴗ )

🌱ここは、短編の練習をする為の掲示板です。

🌱毎月単語を3つ、お題として出しますので、短編の「三題怪談」を募集します。

🌱「三題怪談」とは、1つのお話に決められた3つのお題のワードを入れなければならないという“縛り”で御座います。

🌱お話の長さの目安は、原稿用紙2枚分(800字)程度。
(あくまでも目安です、越えてしまってもヨシとします)
文字数カウント↓
https://phonypianist.sakura.ne.jp/convenienttool/strcount.html

🌱お題は毎月一日に更新されます。

🌱提出期限は毎月28日までとします。

🌱お話はいくつ投稿しても構いません。

🌱初心者大歓迎。実際私もほぼ読み専なので、文章が下手っぴです。軽い気持ちでご参加下さいませ。

🌱ここで投稿されたお話は、“ご自身で書かれたお話ならば”怖話の通常投稿にあげても構いません。
寧ろ、多くの方に見ていただけるよう、ここで試し書き、本投稿で完成品といったように使って下さいませ。
何なら他サイトでも投稿されている方は、そちらへあげるのも問題御座いません。
(※他の方の掲示板でも同じとは限らないので、その都度そこの掲示板主へご確認下さい)

🌱題名も付けて頂けると助かります(題名は文字数には含みません)。

🌱感想だけのご参加も大歓迎です。

🌱明らかな荒らしコメントは即刻削除致します。慈悲はありません。

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【3月お題】

「足跡」「惑星」「メッセージ」

投稿期間 3/1 0:00〜3/28 23:59

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ですがまぁ…建ててみたは良いものの、私が独りで短編を書き続ける寂しい場所になりそうな気がします……

そこで!ちょっとした特典代わりと言っては何ですが、ここで投稿されたお話は、私ふたばが朗読させて頂きます。ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
具体的に言うと、YouTubeにてその月に投稿されたお題の回答を、纏めとして朗読してアップします。
素人の朗読ですのでレベルは低いですが、創作意欲の糧になれれば幸いです。( ᴗ ̫ ᴗ )

※朗読されるのが嫌だという方は、お手数ですが文末に「※否朗読希望」とお書き下さいませ。

📚過去のお題アーカイブ
【9月お題】「彼岸」「ぶどう」「ネジ」
https://youtu.be/DlNJ68yKIfA
【10月お題】「十五夜(月のみでも可)」「図書館」「菊」
(※お題提供:あんみつ姫さん)
https://youtu.be/iA4spsQlSMA
【11月お題】「りんご」「子ども」「落ちる」
https://youtu.be/UMVBBrycZqU
【12月お題】「肖像画」「塩」「M」
(※お題提供:むぅさん)
https://youtu.be/MJmFrqUqvj0
【1月お題】 「ウシ」「晴れ」「厄」
https://youtu.be/N0tX10EOJoE
【2月お題】 「僧」「遊泳」「踊り」
Extraお題「怪僧」「宇宙遊泳」「阿波踊り」
(※お題提供:嗣人さん)
https://youtu.be/9j2vK_kKzhE
【3月お題】 「風」「証」「波」
https://youtu.be/zZoV2ce7poU
【4月お題】「サクラ」「窓辺」「人形」
https://youtu.be/kZzfmq8cNvM
【5月お題】「母」「鬱」「川」
https://youtu.be/RNqUE92-K2k
【6月お題】「クラゲ」「雨」「失踪」
https://youtu.be/BM0ataca42E
【7月お題】 「天の川」「亀裂」「写真」
https://youtu.be/RcXTXfzfKUk
【8月お題】「手を振る」「扉の向こう」「呼ばれる」
(※お題提供:ラグトさん)
https://youtu.be/omL3byV-eF0
【9月お題】「アリス」「スープ」「ハサミ」
https://youtu.be/w20FnRK-bQQ
【10月お題】「バラ」「時計」「たばこ」https://youtu.be/g_zxwy1H73I
【11月お題】「無人探査機 」「提灯鮟鱇 」「地引網 」
(※お題提供:ロビンⓂ︎さん)
【12月お題】
「プレゼント 」「空席」「信号 」
【1月お題】
「トラ」「階段」「玉」
【2月お題】
「ネコ 」「チョコレート」「箱」
【3月お題】
「ウメ 」「日記」「歌声」
【4月お題】
「駅 」「看板」「ポスト」
【5月お題】
「灯り」「公園」「針」
【6月お題】
「カッパ」「アジサイ」「自転車」
【7月お題】
「浜辺」「貝」「欄干」
【8月お題】
「ニセモノ」「蝋燭」「指」
【9月お題】
「帰り道」「ビン」「コスモス」
【10月お題】
「先生」「空腹」「筆」
【11月お題】
「橋」「ゾンビ」「忘れ物」
【12月お題】
「足音」「雪」「吐息」
【1月お題】
「ウサギ」「獣道」「目」
【2月お題】
「鬼」「酒」「身代わり」
【3月お題】
「都市伝説」「ピアノ」「ボタン」
【4月お題】
「絵本」「珈琲」「霞」
【5月お題】
「シミ」「地下」「蝿」
【6月お題】
「ダム」「悲鳴」「カエル」
【7月お題】
「夏草」「鏡」「プラネタリウム」
【8月お題】
「漂流」「雲」「ラムネ」
【9月お題】
「神隠し」「お米」「カバン」
【10月お題】
「皮」「警告」「お札」
【11月お題】
「1週間」「影」「オレンジ」
【12月お題】
「ケーキ」「透明」「チャイム」
【1月お題】
「 」「 」「 」
【2月お題】
「穴」「遅刻」「節」

※追記:ここのお話を本投稿へもアップされる方へのお願い
🌱先に述べた通り、ここに書いたお話は一般の怖い話にも投稿して頂いて構いません(そもそも著作権は作者のものですから)
🌱一般投稿分は掲示板のレギュレーションから外れますので、文字数を気にせず加筆修正しても何も問題御座いません。
🌱ですが、投稿の際には題名に“三題怪談”の文字を付けないで下さい(同じ企画系列の題名が並ぶとうんざりしてしまうユーザーが現れ、揉める為。実際、過去にそういう事がありました)
🌱また、お題の単語をお話の解説欄に載せると、その単語に気を取られて純粋な短編として楽しめないので、読者的には解説欄には“掲示板より”とだけ書いて頂けると助かります。
(コメントにお題の単語をネタバレ防止で公開するのはアリです)
(ここのページのURLは貼っても貼らなくてもいいです)
🌱代わりに、投稿作のタグ欄に、お題の単語タグ3種と“毎月お題の短編練習枠”タグが知らぬ間に付いております。十中八九私ふたばが犯人なので怖がらないで下さい。

企画というより常設となるこの場所は、細く長く続けていきたいので、何卒、ご理解下さいませm(_ _)m

@あんみつ姫 さん、短編と中長編の2話も有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

「節」の使い方はかなり自由にと思っておりまして、例えば2月という事で「節分」や「春節」が使われそうだとか、物理的に痛い系の描写には「関節」や「節々」が使われるかなと想定しておりました🦴ᗦ↞◃
身体へのガタと無遅刻の実績で、無理しがちな企業戦士のキャラ付けはスマートですね。そういう中年リーマンから仕事を奪い、敵となるのが現代AIだとはよく言われますが、まさか物理的に敵に回るとは……🧠🤖💥

「我々は無数にある落とし穴に、偶然落ちずに生活しているに過ぎない」とでも言わんばかりに、即死トラップ系の怪異はそこら辺に居るのかも知れませんね。食虫植物のように獲物を待ちわびるそれらはきっと、人間の好奇心に付け込むのでしょう🕳🌱∥(*゚~゚*)
伝承ですとセイレーン、2ちゃんねるの洒落怖でいうと『ヒッチハイク』での鼻歌な八尺様の笑い声など、独特な節回しのリズムは、嫌でもその怪異の存在を認識させるため恐怖を掻き立てて来ますね。それが廃墟のような視界も効かな場所なら尚更です。「分かる人には分かる“忌み音”」は、いつかお題にしてみたいですね(੭ ᐕ)੭*⁾⁾🎶☠️

返信

調子が良いので、今月のお題3題 第2作目投稿します。
800字では、収まり切れない内容でしたが、久しぶりに書いた中・長編に心躍りました。
お暇なときにでも、ご笑覧いただけれましたら幸に存じます。

「廃屋体験の顛末」

今年の四月に転任してきた江藤先生は、イケメンでスポーツ万能。当時20代半ばだったこともあり男女問わず人気者だった。とりわけ、授業の合間や、休み時間に話してくれる「怪談話」は、最高に怖くて楽しかった。

ある日、江藤先生が担任する4年2組の男子生徒4名が、放課後、学区内にある 既に廃墟と化した古い空き家に無断で侵入し、花火で遊んだ後、火の不始末からボヤ騒ぎを起こすという事件が起こった。

リーダー格の男子生徒の話では、陥没した床板の下に、雨水が溜まったと思われる穴が空いていて、遊んだ跡の花火の燃えカスやら 食べ散らかしたゴミを その穴に捨てたとのことだった。

「君たちはなんてことをしてくれたんだ。」
めったに起こったことのない優しい江藤先生が、鬼のような形相で、烈火の如く叱責したのは、後にも先にも この日だけだった。

反省と後悔でうなだれる男子生徒4名を含む、4年2組の生徒全員を前に、江藤先生は、ご自身の体験を話してくれた。
この時の話は、40歳を超えた今でもトラウマになっている。
――――――――――――――――――――――――――――
以下、江藤先生の話してくれた実話怪談である。
内容的に閲覧注意としておく。

中学2年の頃、俺は、ある廃墟にて、同級生を一度に3名亡くしている。
鈴木、坂本、中村とは、小学校の頃からの繋がりだった。
通学路に面した空き家は、いつ倒壊してもおかしくない状況だったことから、絶対に近寄ってはならないと 学校や保護者会を通し、強く言い含められている場所だった。
にもかかわらず、当時の俺たち男子生徒にとって、廃屋探検は、受験勉強や塾通いのストレス解消。ゲームの主人公になったかのような冒険気分を味わえる至高の楽しみだった。

朝7:45 遅刻常習犯の鈴木、坂本、中村と俺(江藤)の4名は学校までの一本道で合流し、校門が施錠される1分前までに通過できればセーフとばかりに、毎朝、校門めがけ我先にダッシュしていた。

みじかい秋が過ぎ去り、冬の寒さが落とすれ始めた頃、11月初旬の頃だったと記憶している。

この日も、校門ダッシュをしていた俺たちだったが、俊足の中村が、いつになくスピードを落とし、俺たち3名に話しかけてきた。
さっき、通学途中にある廃屋の前を通りかかった時、女の鼻歌が聴こえたのだという。
「女のホームレスでも住み着いているのかな。」
「まさか。誰もいないって。」
「空耳だろ。」
小馬鹿にした俺たちの態度に、中村は、口を尖らせ、更に続けた。
「実はさ。昨日の夕方、塾の帰りに寄り道して、あの家の中にはいってみたのよ。そしたら、なんと、家の真ん中に「穴」があったんだ。」
「へぇ、穴なんてあったっけ?」
「それな。誰かが、床板を引っ剥がした跡があってさ。」
「明日は、土曜だろう。部活と塾終わったら、一緒に探検してみないか。」
いつもは悠々閉まる前に、校門に滑り込めたのだが、話し込んだせいで、ペースが落ち、ついに全員遅刻が決定した。
遅刻した罰として、職員室前の廊下で立たされている間、俺たちは、集合時間と集合場所、持ち物分担を話し合って決めた。
それからは、授業中も休み時間も、廃墟探検を思い描いては、ワクワクが止まらなかった。

俺は、物心ついた頃から、ほんのすこし霊感があった。いわゆる、「視える」人だった。
大して良いこともなかったが、ここは、良からぬ場所だなとか、なんとなく近づいてはいけないなということぐらいは、遭遇するモノの姿形から推察できた。
ただ、この時は、「視える」ことが、危険を察知するどころか、時と場合と相手によっては、真逆の作用をすることを俺に教えてくれた。

午前0時。
例の廃墟に到着した。
遅刻常習犯の4名が全員 約束の時間に揃ったことが可笑しかった。
鈴木は、俺に話しかけた。
「なにか感じるか?」
「別に。」

中村が、肩から懐中電灯を下げ、前方を照らしながら、穴のある場所まで俺たちを引率した。
穴の大きさは、子どもひとりの身体がやっと入る程度の大きさ。
中を照らしてみるも、懐中電灯の明かりだけでは、暗くて何も見えない。

俺は、なんとなく厭な感じがした。
恐怖や不安とは違う。居心地の悪いといったらいいだろうか。
さっきから、四方から見張られているような感覚がした。
「なぁ、この穴は、後にしないか。2階とか、台所とか風呂場を探検してみようよ。」
俺が言い終わらぬうちに、ヘッドライトを頭に巻き付けた坂本が、中村を押しのけ、身を捻りながら穴の中に入っていく。
チッ
鈴木が、舌打ちをした。
「あのさぁ。逸る気持ちはわかるけど、勝手に動き回るなよ。話し合いしてからにしようぜ。」
俺は、小さく頷いた。
穴の中から、ドサッと鈍い音がし、「いてぇ、転んじまったよ。」
坂本の小さな笑い声がした。
「おーい。中はどうなっているんだ。」
思ったより穴は深いようだった。坂本の声は、どこかに反響しているように聴こえた。
「う~ん、下は、ヌルヌルした泥。周りは石の壁。」

何故だ。
何も視えない。
さっき感じた違和感は、きれいに払拭されたが、
たくさん着込んできたのに、やたら寒い。
こんなことは初めてだったから。俺は焦った。

―はぁ~ぃ。うふふふ~ん♫
どこからともなく、鼻にかかったような声が聴こえてきた。
女?
中村が周囲を懐中電灯で照らすも、鈴木と俺以外誰もいない。

すると、例の穴から、坂本の声が聴こえてきた。
「ここ、寒い。狭い。冷たい。」
「大丈夫か?」
中村が声をかける。
穴を覗き込んだ中村の顔が、みるみる青ざめて来るのがわかった。
「やばいよ。この穴。」
「そう思う?零感のお前でも?」
江藤は、中村にそういうと、穴の中にいる坂本に向かって叫んだ。
「おーい。坂本。聞こえるか。そこから、すぐに上がってこい。」
「う~ん。駄目。ちょっと無理。意外と高いわ。それに、周囲は、石の壁だし。」
いつになく、不安げな弱々しい坂本の声と、ほぼ同時に、穴の中から異様な空気が漂い出した。
要するに、足場がないってことだ。鈴木、中村とどうするか思案していた時、
「ひぃ。か、壁の中に誰かいる。」
坂本の叫び声がした。
中村は、身を乗り出し、穴の中を懐中電灯で照らしてみるが、坂本の姿を見つけられない。
「は、早くっっっっっっっっ。た、助けてくれ。」

坂本の声と重なるように、♫~ふ~ふふん ふふふふ~ん ふんふふふんふんふん ハミングする女の声が聴こえてきた。
どこかで聞いたような節回しだが、曲名までは思い出せない。

「ひぃ。目、目が合った。こっちを睨んでる。」
中村は、ガタガタと震え出し、その場にしゃがみ込んだかと思うと、「南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。ごめんなさい。ごめんなさい。もうしませんから。成仏してください。」
念仏と謝罪を繰り返している。

やっと視えた女の姿に、俺は、気絶しそうになった。
有に2メートルいやそれ以上の背丈。白髪交じりのざんばら髪。初冬には、不釣り合いな白いワンピースの袖口から、地面につきそうなほど長く灰色に濁った両腕が、にょっきり露わになっていた。

中村の唱えるインチキ念仏を、嘲笑うかのごとく、穴の中から、こちらに向かって顔を出し、真っ黒い目で見やると、にたり 一瞬広角を右にあげ、再び、おかしな節回しで、♫ふ~んふんふふふふ ふふんふふふ~と、ハミングしながら、穴の中へと戻っていった。

「坂本待ってろ。今助けてやるからな。」
鈴木は着ていたジャケットを脱ぎ、今しがた見た女の姿に立ちすくむ俺からダウンジャケットを剥ぎ取ると、袖と袖を固く結び合わせ穴の中に放り込んだ。

「坂本~、早く、これに掴まれ。」
「て、手が冷たくて掴めな・・・ぃ。お、女が来る。」
ズリズリズリズリ
「うわぁ。なんなんなん・・・こっち来るな。来るなぁ。」
腰を抜かし、足を交互にバタバタとさせながら、泥の中を逃げ惑う坂本の姿が、視える。
視えるだけで、俺には、どうしようも出来ない。

「ぎゃああああああああああ。」
慌てて中村の懐中電灯で照らしてみるも、絶望的な叫びを最後に、坂本の姿は、鈴木や俺たちの視界から消えた。
「ぎゃああああ、痛いよう。たすけてくれ~。誰かぁ。鈴木ぃ、江藤ぉ、中村ぁ~。おとうさーん。おかあさーん。死にたくないよう。」

バキバキバキ 
ずるずるずる
しゅるしゅるしゅる
穴からは
硬い骨を折り砕く音
内蔵を引きずり出す音
臓物を啜り上げ さらに舐め回す音が
鉄と腐臭の匂いとともに上がって来た。

「駄目だ。もう助からない。」
俺は、絶叫し、鈴木と中村に ここから早く逃げるよう促したが、なぜか2人は、その場を離れようとはしない。
中村は、意識朦朧となったまま、よだれと小便を垂れ流し、もはや念仏でもなんでもない意味不明の言葉を呟き続けていた。
鈴木には、あの女が視えていないらしかった。
いや、仮に視えていたとしても、鈴木の性格なら、なんとかして坂本を助けようと最後までもがき続けるだろうことは、容易に想像できた。

「俺たち4人は、仲間だからな。」が口癖だった。

穴に向かって、大声で叫び続けている鈴木の肩を強く揺さぶるも、
なんでだよ、置いていかれるかよ。頑なに拒まれた。
「どうしたぁ。しっかりしろ。坂本~。」
身を乗り出す鈴木の首に、細く長い灰色の腕が絡みついたかと思うと、
鈴木は、声をあげる間もなく、穴の中へと引きずり込まれていった。

首と喉を締め付けられ、叫び声を上げるまもなく瞬殺されたのだろう。

ばりばりばり
バキバキバキ
ズリズリズリ
じゅるじゅるじゅる

♫ふ~ん ふふふふ~ん ふ~んふんふんふ~ん♫
おかしな節回しととおに、女の気配は、闇に溶けるかのごとく穴の奥へと消えていった。

「そういうことだから。あそこには近づいてはいけない。」
えー、なにそれ~。
教室中が、ブーイングで騒然となった。
「オチないじゃないですか。」
「2人落ちただろ。穴の中に。」
え~。なにそれ~。
「真剣に聞いて損した。
「全部、江藤先生の作り話やん。」
「グロいし、つまらんわ。」
「ボヤ騒ぎと何の関連もないやろが。」
クラス中が 恐ろしさの余り 皆口々に江藤先生を弄りだした。
そうでもしなければ、とてもじゃないが 恐ろしすぎて堪えられなかった。夜中にあの女が顕れそうで。怖くて怖くて仕方なかった。

私ともう一人の同級生が、耳を塞ぎ、机の上に突っ伏しているのが視えた。おそらく、キーンという耳鳴りと強い悪意を持った視線に晒されているような感覚に襲われていたのだろうと思う。
―――――――――――――――――――――――――――――――
江藤先生は、騒然とした生徒たちを一喝し、再び、話し始めた。

私は、30年ほど前、某地方都市で起きた、少年3人の失踪事件の真相を知っている。あそこは、廃墟なんて生易しいところじゃない。
たまに紛れ込む子どもたちや、怖いもの見たさに物見遊山で訪れる者たちを 手ぐすね引いて待っている「あいつら」の餌場。

―いいか、良く聞けよー
「遅刻するな。」
「穴は覗くな。入るな。」
「おかしな節回しが聴こえたら、耳を塞げ。」
「それから、廃墟や空き家には、絶対近づくな。決して、足を踏み入れてはいけない。」
「あいつらは人を殺せる。死にたくなかったら。今日、私が話したことは、一生涯忘れるな。」

それから、机に突っ伏している私に向かって、小さく囁いた。
「大変だけど。気を強く持って生きてほしい。ただし、これだけは、言っておく。この力は、他言無用。分かる人にはわかるから。それでいい。」

返信

ふたば様
三題お題、遅刻常習犯です。(^_^;)
いつも締め切りギリギリに投稿するため、今回は、やや早めに投稿しました。
SFホラーですが、単に作り話ともいい切れないような「すごい」時代になりました。

ChatGPT の目覚ましい進歩に、危機感を覚えつつも、新時代の到来に期待と希望を抱いてもいるく複雑な心境の私です。
このまま進めば、いつかは、AI つまり人類、人間以外のモノたちに支配されるようになってしまうのではないかとの懸念もあります。今回のお話のように、人間が、AIに命を奪われたり、生命の危機に押しやられることの無いことを祈るばかりです。

では、本編へ。
ご笑覧いただければ幸に存じます。
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「え」「あ」「い」

真面目一筋、入社以来、無[遅刻]無欠席を誇っていたY課長が、出社時間を過ぎても、姿を表さない。

今日は、社運をかけた大事なプレゼンがある。
中でも、マーケティング部は、市場調査を元に、早急にAIを駆使した新規事業を立ち上げる必要性を、社長以下重役たちに説明しなければならなかった。

Y課長は、今回のプレゼンの総責任者である。[穴]を開けるわけには行かないことは重々わかっているはずだ。

S主任の話では、AIの実用化に向けて真剣に取り組み始めて以来、Y課長が身体の[節々]が痛む。プレゼンが済んだら病院に行きたい。と、話していたという。

ストレスで体調不良になったのか。
重篤な病でないといいのだが。

プレゼン開始まで、あと10分を切った。
会場である大会議室には、分厚い資料を前に、いかつい顔をした面々が今か今かと待ち構えている。

Y課長の遅刻について、その場にいる皆が、このままでは、プレゼンに穴を開けてしまうのではないかと危惧したその時、

ごとん
エレベーターが止まった。
タッタッタッタ
会場めがけ廊下を走る足音が響き渡る。
やっと、Y課長が到着したと思いきや、

パアーン 
けたたましい爆発音とともに大会議室のドアが吹き飛んだ。

一瞬、プレゼンを狙った企業テロリストの仕業かと、一同は、その場に戦慄したが、吹き飛ばされたドアの先には、テロリストはおろかネズミ一匹ゴキブリすらもいなかった。

「Y課長のサプライズかな。」
沈黙に耐えかねた重役のつぶやきに、場の空気が柔らいだ。
呆気にとられつつも、安堵の笑みを浮かべる社長の頭上に、粘りのある液体が滴り落ちた。

拭った手指が真っ赤に染まる。

天井を見やると、マリオネットの姿をしたY課長が、切り離された関節の一つ一つを、細く透明な蜘蛛の糸で繋がれたまま、ゆらゆらと揺れていた。

「こんなことをしたのは誰だ。」
社長の叫び声に応えるかのように、Y課長は、大きく 3回 口を開き、静かに目を閉じた。
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字数は、792文字
「節」の用い方は、反則ですか。(^_^;)
タイトルは、「あいうえお怪談」へのオマージュ。
またか?と思った人は、残念でした。
「あいうえお怪談」は、しばらく、休止していましたが「お」の残りから始まります。

犯人の答えは、タイトル。その前に、分かってしまいますけどね。

怪談やホラーは、一般の小説とは、一線を画す との、某作家さんのコメントに共感を覚えます
重要なポイントかもしれません。
庶民が手に取りやすい安価かつ分かりやすい読本や口頭にょる口誦、伝承が多いことも頷けます。個人的には、古今東西問わず、古典が好きですね。『雨月物語』からは、多くの学びを得ました。

2024年02月24日 01時53分

返信

@ふたば様
速攻でのコメントありがとうございます。
全てを説明しにくい短編の場合、置かれている状況を読者に想像させるか、状況説明のもとでの感情を読者の想像させるか。
このバランスが、テクニックなんでしょうね。
状況説明だけで、ほら怖いだろうというのも、怖話としては十二分にアリだと思いますが、創作怖話としては物語として成立させたいですよね。
引き続き勉強させて下さい。

返信

@天虚空蔵 さん今月も一番手有難う御座います( ᴗ ̫ ᴗ )

 見えるものも見えない事を『目が節穴』と言いますが、反対に見えないものを見ようとするのならば、節穴を覗くというのは意外性があるようで理に適っている様な説得力があります。望遠鏡を覗いてる場合じゃありませんね🔭🕳️

 感情表現と状況説明のバランス…、短編の永遠の課題ですよね。
 ただ、個人的には状況説明より感情表現を書いてくれた方が嬉しい派ですね。例えばラスト一文が『しばらくしてB太はそう呟くと、壁にすがって泣き崩れたのだった。』のところを『震える口調で、B太は言った』だけだったならば、(もしかして怖がって震えてる?)みたいな勘違いが起き得ますので。漫画なんかでも全てのコマに背景を描いている訳では無く、上手く白抜きしてたりしますが、中々書き手本人の目線だと“最小限”が難しいですよね(;-ω-)

返信

思い悩んだ末に、結局『節穴』ネタに落としてしまいました。
与えられたお題の文字を強引に押し込むことは、それなりに可能なのですが、それぞれの言葉に使用する意味を持たせることに苦慮します。
*********
【お堂にいた幽霊】
仲の良い中学二年生の三人組、A男、B太、C子の三人が肝試しを思い立った。
場所は、近所にある古いお堂。
建物は四畳半ほどで小さいのだが、根も葉もない様々な怖い噂が飛び交っている、うってつけの場所だ。
ところが集合時間になってもB太が現れない。
電話をしてみると、今お堂に向かっているところで十五分ほど遅刻しそうだと言う。
「なあ、先に少しだけ見てこようぜ。」
お堂へ入るのは、B太が来てからにしようとA男とC子はお堂の横へ回った。
古い建物であり、横壁の板は所々で節が抜け落ち、丸い穴が開いている。
ふたりは、その穴からお堂の中を覗いて見た。
お堂の扉は格子になっており、そこから差し込む月明りで辛うじて様子がわかる。
「「え?」」
ふたり同時に小さく声を上げた。
お堂の中央に人が立っていたのだ。
白い着物姿の女の人で、長い髪の毛が顔を隠している。
思わず穴から目を離し、ふたりが顔を見合わせた時だった。
ばたばたと走る足音が聞こえ、お堂の扉が乱暴に開かれた。
「悪い!遅くなった!」
B太だ。どうやらそのまま中へ駆け込んだようだ。
A男とC子が慌ててもう一度穴からお堂の中を覗き込んだ。
「おーい、A男、C子、何処にいるんだ?」
お堂の中に入ったB太の正面には女が立っているのだが、全く気付いていないようだ。
「B太!今すぐお堂から出ろ!」
A男が叫んだ。
「まって!逃げないで!」
間髪を入れずにC子が、穴を覗きながらそう叫んだ。
「あの人、五年前に亡くなったB太のお母さんよ。」
A男ももう一度穴を覗き込むと、確かにB太の母親だ。
「何でB太に見えないんだ?」
「わかんないけど、この節穴を通してしか見えないのかも。」
そこでA男は、すぐにB太を呼んで節穴を覗かせた。
怪訝そうな表情で穴を覗き込んだB太はそのまま動かなくなった。
「母さん…俺、しっかりするから心配しないで成仏してくれよ…」
しばらくしてB太はそう呟くと、壁にすがって泣き崩れたのだった。
*******
800字の制限があると、全体がどうしても説明口調になってしまいますね。
もう少し感情表現が織り込めればと思うのですが。
あと100文字使えれば、って毎回思います。
今回もB太の感情を織り込むのに、前半の説明を200字ほど削りました。
でも考えてみれば、逆なのかもしれませんね。
読者の感性に委ねるのであれば、説明部分を厚くして、感情表現を控えめにするべきなのかも。
毎回、勉強になります。

返信

@ふたばさん、御二方と重複致しますが、御帰りなさいませ(礼)。

御題の感想に於いて主人公が吸血鬼みたいとの見解で、「凄いっ!!亡霊が慣れない家族サービスをしての哀愁を描いた積もりだったけど、その視点に感激と感謝!」なんて思わず笑みを浮かべてしまいました(汗)。

今月の三つの御題、ラジオを録音した2ヶ月前のを聴いていたら、何と無く浮かんで参りましたので、暫し練り込みます所存です。

返信

@ふたば様
丁寧なコメントおよび今月のお題提供ありがとうございます。
いやあ、嬉しいですね。
しかし今月のお題はなかなか難題。
まず『節穴』という言葉が頭に浮かび、これはちょっとズルいかなと。
また『遅刻』となると場面が非常の限定されますよね。
何か面白い使い方がないか、今月はゆっくり考えてみますね。

返信

@ふたば 様
お久しぶりでございます。
良かった!!です。
少し遅くなりそうですが、今月も投稿させてください。
また、いろいろなお題から、想像の翼を広げる楽しみが増えて嬉しいです。
私も遅刻魔なので、(^_^;)ご安心ください。
なかなか手ごわいお題ですが、なんとか今月も頑張ってみますね。

そうなんですよ。
最近、この掲示板にも失礼際なりない(「荒らし」行為をする「子どもたち」が散見され、削除も退会もどうしていいのかわからないようで、いささか困惑しているところでした。
運営にも質問コーナーより、その旨通知いたしましたが、知ってか知らずか返信はありません。
同一人物によるアカウント不正利用と、なりすまし違法は、時々起こりますが、今年最初の月間アワードがルール違反、違法者に渡らなかっただけでも良かったと思います。
ネット投稿サイトは、正直怖いですね。

流石の私も、騙されてしまったこともあり、怒り心頭に達してしまいました。

気を取り直して、新作と三題お題に取り組んでいるところです。
ではでは、これから仕事に行ってまいります。

遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

返信

明けましてお芽出度う御座います(今更)🌱

1月は丸々姿を消してしまい、申し訳御座いませんでした🙇
新春も立春も結局どちらも寒いので、対して変わらないと思って冬眠しておりました(ᐡ ̥_ ̫ _ ̥ᐡ)
その結果1月は穴を開けてしまい、掲示板としても格好が悪くなってしまいました。もし、楽しみにして下さっている方がおりましたら、本当にすいませんでした……

気を取り直して、2024最初のお題です🪧🖊️

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【2月お題】

「穴」「遅刻」「節」

投稿期間 2/1 0:00〜2/28 23:59

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私の罪悪感丸出しのお題ですが、どんなお話が生まれるのか、全く想像が付かず楽しみです御座います(⊃ ॑꒳ ॑⊂)ワクワク

「節」の文字ですが、訓読みで「節回し」といった使い方もあれば、「季節」「関節」「節分」「節目」と案外色んな熟語がありますね🐛👹

皆様、お気楽にご参加下さいませ(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

返信

 天虚空蔵 さん、12月もナマケモノレベルでのろい企画者に爪の垢を飲ませてやりたい速攻投稿ありがとう御座います( ᴗ ̫ ᴗ )
しかも、掲示板の編集はしてコメントでのお題発表は出来てないんですねあの葉っぱ……

ルームシェアでペットでしたら、互いに了承して飼っているのだと思いますが、家主が元々飼っていてそこに後から居候が来るパターンが1番想像し易いんですよね。もしその場合、居候が家主のペットを‪殺害しているという訳で、非常識さに磨きがかかりますね。
ちなみに赤い文字を消す、あの半透明の赤いフィルム、100均の下敷きでも出来たりしますが、少し色が違うのか見える人には薄らと見えちゃうんですよね。🟥🫥 ̖́-‬

おそらく立場も弱く色々言い出せず、鬱憤を溜めていたのでしたら、半透明のフィルムで不安定に隠したメッセージにも実は、「隠した胸の内を暴いて欲しい」なんて想いが隠れているのかもしれないですね。(:•~•)イヤメンドイナ

 あんみつ姫 さん、あいうえお怪談で勢力的に投稿されている中で、今月2話も有難う御座います( ︎✿ . .)"

ゼラチン沸騰させちゃう失敗はあるあるですね( ˟ ⌑ ˟ )私も高校の授業でオーブンを使ってプリンを作る時があったのですが、ボソボソとスポンジみたいになってしまい、今思えばアレは温度が高すぎるのが原因なのでレシピ通りの温度設定にするとミスするという罠でした🔥🍮🧽

ちなみにお題をクリスマスちっくな「ベル」では無く「チャイム」にしたのは、来訪者と時間を知らせる2パターンである事と、舞台を自宅・学校・職場に絞って思い付き易くするのが目的だったので、ちゃんと学校舞台のお話も出てきて嬉しかったりします(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑‪🌱‬✨

 あんみつ姫 さん2作目も有難う御座いますm(_ _)m

運送業と言えば、年末年始が大忙しなので、こういう怪異はせめて繁忙期を外して欲しいですね。😵‍💫🏃💦
現実と異界が曖昧なスッキリしないお話も、続きが想像出来て私は好きです。迷い家(マヨイガ)といえば食器や小物をお持ち帰りしたら幸福になるという話もありますし、案外本当に美味しいケーキが食べれたかもしれないですね。
とはいえヨモツヘグイもありますし、そもそも複数の知らない何者かがいる密室へは、私も怖くて入れないです…。しかもこの建物の場合、そもそも罠っぽいので注文の多い料理店パターンになりそうですけれど🍖ฅ^•ω•^ฅ🎂

 芝阪雁茂さんお久しぶりです(л・▽・)л 🌱‬

このお話、導入を読み直すと、主人公が肉体の無いままでもお構い無しにしばらく生活しているのが分かるのですが、『家の中がどうにもおかしな事になっていますが』の1文、もしかして自分の力では扉が開かないとか…|・ω・*)❓
それにしても、偶然かもしれませんが「自分では玄関を開かない」「鏡に映らない」の事象並べると、まるで吸血鬼のようでもありますね。クリスマスは西洋の文化ですし、西洋の怪物が広まる季節なのかも知れませんね🩸◥(ฅ°̀ϖ°́ฅ)◤‪ 🩸

 天虚空蔵 さん、師走でお忙しい中での2作品、有難う御座います( ꜆ᵒ̴̶̷̥́ㅿᵒ̴̶̷̣̥̀ )꜆

私は、怪現象の詳細が説明されるお話結構好きなタイプなのですが、確かにテンポが鈍るのは困りものですね🤢
しかし、怖さが弱まるタイミングがあるというのは、逆をいえば読者の感情にメリハリを付けれるという事でもあると思います。つまり、そこから更にオチを1つ付ければ、全体の流れとして引き締まりますし、緊張しっぱなしのお話よりも読後感が良くなります。( ~・ω・)~
特にシリーズもののお話だと、このパターンで長編を書かれている場合が多いイメージですね。心理学の話ですと、印象というのはピーク・エンド効果に言われるように、一番の盛り上がりとオチが重要なので、そのポイントで読者を突き落としてしまえば、一時的に読者の気を緩ませてやるのもアリかと思います🕳️/(_-_)l🕳️

何だかすごい名前の方、初めましてm(*_ _)m
頑張れ、というお言葉ありがとう御座います。私も霜にも負けずもう少し頑張りますね…‪💪🏻( ¨̮ 💪🏻)
ちなみに、コメントの削除やブロックは掲示板主や怖い話の投稿主でしたら、好きに出来てしまいます。レスポンスが悪いのは、申し訳ないです‪🌱‬💦

それと、関係ない(?)話題ですが……
何やら、知らないうちにまた、転載や捨て垢での評価かさ増しが起きていたようですね。今回はしっかりranoさんの受賞になったようで安心しましたε-(´∀`;)
それにしても、掲示板ってYouTubeの動画そのまま表示出来るのですね、知りませんでした…( °△° )

返信

1月は、なしということでよろしいですね。

もし、お身体の具合が悪いとか、大変なご事情がありでしたら、ご無理なさいませんように。
新年早々、大きな自然災害がありましたが、ふたば様のお住いになられている地域は、大丈夫だったでしょうか。

それなりに実績もあり、信用できるサイトだと思っていたのですが、そろそろ私も身の振り方を考えたいと思います。

返信

ふたば様
寒中お見舞い申し上げます。
1月のお題お願いします。
前々回のように、締切当日というのでも結構です。
お待ちしております。

返信

あぁなんだ
これ2020年にあんたが投稿したやつじゃーん
騙されたわぁw
すこいねw

返信

後。。
すぐ削除しますって書いてあるけどどーやってするんですか?

返信

頑張れ
私は小学生だから意味わかんないけど
読者になるってやつ84人もいてすごいね・・
私なんかコメントすらつけられた事ないんだから・・
もちろん全てが0だよ
うらやましい

返信

まったく得体の知れない物の怪に対する恐怖。
それが何なのか、何故現れたのか、何も分からないがゆえに怖い。
その物の怪を細かく解説すればするほど、どんどん怖さが薄れて行く。
あんみつ姫様のコメントの通りだと思いますし、ねこじろう様も最近何処かで同様な事を述べられていましたよね。
小生はそこらの設定を細かく説明しがちで、長文になってしまう割には、結果それほど怖くない。
ちょっと怖話としてのスタイルに悩んで、投稿が止まっています。

と、書きながら800文字をもう一発(笑)
******
【施餓鬼】
加代の通う小学校は、今年隣町の小学校と統合され、畑や古い民家を取り壊した敷地に新しく校舎が建てられた。
春に新校舎へと移ってきたのだが、早いものでもうクリスマス。
加代のクラスの女子の間では以前からクリスマス当日に、手紙を添えた小さなカップケーキを交換し合う習慣があった。
小六の今年は前日が日曜日だったこともあり、手作りのケーキを持ってくる子が多く、加代も沢山のケーキを手に入れた。
毎年の事であり、家に帰れば妹がそのケーキを虎視眈々と待ち構えている。
その前に自分のお気に入りを確保しておこうと、加代は放課後の教室で貰ったケーキを選び始めた。
しかしケーキを選ぶだけのつもりが添えられた手紙につい目が行ってしまう。
キンコンカンコーン
下校のチャイムを聞いて、はっと顔を上げるともう陽が暮れそうな時間で、もう教室には誰もいない。
加代は慌てて帰り支度を始めた。
そして机の上に並んだケーキを手提げ袋に入れようとした時だった。
「痛い!」
伸ばした手の甲が、突然何かに引っ掛かれた。
慌てて手を引っ込めると、赤い線が三本浮かんで、血が滲んでいる。
そして驚く加代の目の前で、置かれたケーキが次々と消えていくではないか。
一瞬宙に浮いたケーキが次々と透明な何かの中へと消えてゆく。
むしゃむしゃと咀嚼する音は聞こえるのだが、その姿は全く見えない。
この春、新校舎へ移動した後、幾つもの奇妙な噂話が児童や先生の間で飛び交っていたが、加代が実際に遭遇するのはこれが初めてだ。
手を出すとまた引っ掛かれるかもしれず、加代は黙って見ているしかなかった。
数分と経たずにケーキは全てなくなってしまい、机の上に残されているのは手紙と包み紙だけ。
全て食べつくして満足したのか、その気配を感じなくなったことに安堵した加代は急いでランドセルを掴んで教室を飛び出した。
ケーキがなくなったのは悲しいが、とにかく無事に帰ることが出来た。
しかし妹は怒るだろうな…
*******
今回は、タイトルと最初の一文にさりげなく物の怪の解説を入れてみました。

返信

久方振りの投稿で、掲示板の御題に間に合いまして御座います(礼)。
***************
『居るよ』
 あっ、どうも。晴瀬将矢(はるせ・しょうや)って言います。

 家の中がどうにもおかしな事になっていますが、御構い無しに過ごしていた際の話でも致しましょうか。
****************
 年末年始に休みの取れる我々含めて、例年の御楽しみの一つであるクリスマスと言うか、正確には多くがクリスマスイヴに連れ合いか仲良くしている相手の待つ場所に、予約したり即日購入に間に合ったクリスマスケーキや、鶏肉を主役とした惣菜なんぞを片手に持って行く事が、或る意味出来て当たり前な事に特段何の疑いも持たず、私はその日も家族へのクリスマスケーキや、唐揚げの豪華版を中心としたオードブル、自分の好きな海老のチリソースの若干安いパックも忍ばせて、家路に就いていた。
 
 いつも通りに帰宅して、勝手にガチャガチャやると嫌がられるのを思い出してインターフォンを押す。
「ピンポーン」と電子音のチャイムを押して、音が聞こえたのを確認すると「帰ったよー」と私は呼び掛ける。

 ガチャリと扉が開いて「わっ」と子どもが驚く。驚く事でも無いだろう。親がクリスマスケーキや惣菜を買って来て、玄関に立っているのだから。
ゆっくりとクリスマスケーキと惣菜の入ったビニールの手提げ袋を私の指から外すと、奥の居間へと我が子が走って行く。

 炬燵(コタツ)で寝ていたらしい妻が寝呆け眼で起き上がり「えっ」と我が子の持つビニールの手提げ袋を見て、目を丸くして、急に起き上がり壁へと後ずさりし怯えている。

「………?」

 訳の分からなくなった私は、いつもの癖で洗面所に立って手洗いとうがいをしようとする。
蛇口を捻(ひね)ろうと手を伸ばした際、鏡を見てハっとした。

 視線は有る。視線は有るのだけど………有るのだけど、有るのだけど、有るのだけど、有るのだけど、有るのだけど。

 私自身の姿が無い。一瞬、姿を捉えたが、再び消えた。
「えっ………透明人間にでもなったの?」

 バっと、居間に駆け込んだ私は凍り付く。
涙が溢れて来た。

 隅っこに、位牌と私の写真………灰の壺と灰が焼け落ちて、ちびたままの線香が立てられている。
**************
主人公がどうして今回の状態になったかを、敢えて削ぎ落としての、或る意味実験作と致しまして御座います。

返信

今月は、クリスマスイブまで三連休となりました。
貴重なお休みですが、することが山積みで・・・(^_^;)
あいうえお怪談第8話に、「調理実習」を改題、追加訂正し、アップいたしました。
他、今まで、本編にアップしなかった掲示板のみの作品もいくつか、そちらにアップ出来たらと思っています。

では、今月のお題を、もう1作 投稿しますね。

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「箱」

宅配業者で配達員をしている佐々木さんは、その道20年以上のベテランである。
今から1年ほど前に、小高い丘に建つ新興住宅地の担当となった。
週1~3回、多い時は、ほぼ毎日朝から深夜まで業務に勤しんでいた。
新興住宅地は、若い夫婦や他所から引っ越してきた単身者で占められ、日中、在宅している人は、滅多にいなかった。

ある日、北欧風のモダンな住宅が建ち並ぶ一角から、数キロ離れた市街化調整区に建つ一軒家に荷物を運ぶこととなった。そこは、初めてのお宅だった。

時間指定は、最終時間の22時。朝から降り続く雪による交通渋滞。挙げ具、年末ということもあり、予定時間より15分ほど遅くなってしまった。
最近は、「宅配ボックス」を利用するお宅が増え、以前よりだいぶ楽になったとはいうものの、
未だ、手渡し、印鑑かサインをしなければならないお宅も多数存在する。
これから行く先の家も、品代+代引き料+送料で着払い希望。
対面で現金のやり取りをしなければならなかった。
ーうっぜぇなぁ。今どき、対面なんて流行らねぇよ。
心のなかで呟きながら、携帯で電話する。
電話番号は、今どき珍しい固定電話だった。

ルル ルル ルル ルル・・・
数回コールが鳴った後、くぐもった低いトーンで応答があった。
「・・・はい。S田ですが。」
「あ、〇〇運輸です。少し遅れましたが、これから、お荷物をお届けしたいのですが。よろしいでしょうか。代引き料金他で8,580円になります。」
「・・・お待ちしています。代金は、ご用意しています。」
「では、あと5分ほどで着きますから。いましばらく、お待ち下さい。」
「・・・そうですか。では、ケーキを焼いてお待ちしています。」
「は?ケーキ?」

「では、また。」

ブチっ
困惑する佐々木さんの返事を待たず、電話は切れた。

何処かで聞いたような声だった。
さっきまでスマホで聽いていたYou Tube動画でよく使われる音声に似ていることに気づく。
相手の声は、人工的に音声加工されたような違和感のある声だった。

急に背筋に冷たいものが走った。
これから行く先に、足を踏み入れてはいけないような気がした。

ーこの荷物を届けると、この日の業務は終わる。
頭を振り、飲みかけの缶コーヒーを無理やり喉に流し込み、ハンドルを握り直した。

丘を崩した一角を造成して造られた新興住宅地は、遮光カーテンのせいか、まだ22時だというのに、不自然なほど、真っ暗で、何処の家からも灯りが漏れていない。
ークリスマス前だぞ。なんか、シケた街だなぁ。
外灯のLEDの灯りだけが凍結した路面を、青白い光で冷たく照らしていた。

件のS田の家は、やや勾配のある坂道を登りきった先に建っていた。
固定電話、深夜配達、現金対応の代引+着払い といった対応から、いわくつきの古民家もしくは、廃虚同然のあばら家、最悪ゴミ屋敷を想像していた佐々木さんは、へぇ・・・と感嘆の声を挙げた。

意外にも、市街化調整区域には不釣り合いなほど瀟洒な住宅だった。

トラックの荷台を開けて、荷物を確認する。
荷物は、縦横幅40センチほどの正方形で、みかん箱より少し小さい程度。
重さは、3キロ余で、少し腕に食い込む感じがした。
品目は、「食品(肉)」。
差出人の欄には、女性らしい個人名が記載されていた。

門扉の前に到着すると、携帯に着信があった。
荷物を置き、電話に出ると、さっきかけたS田宅からだった。
例の人工的な声で、
『これから、破綻いたしますので、門の横にある「透明」な箱の蓋を開けて、「チャイム」を押してください。』

言うがままに、透明な箱を開け、中にあるチャイムと思しきボタンを押した。
キーンコーンカーンコーン 
ーはぁ?
佐々木さんは、思わず吹き出しそうになった。
その音は、学校で良く使われる「チャイム」そのままだったからだ。
ーこんなうるさい音がしたら、近所迷惑だよなあ。
それほど、耳障りで不自然な音だったらしい。

チャイムが鳴り終わると、
キィいいいいいいいいいい
おんなの悲鳴のような金属音を挙げながら、重い扉が開いた。

玄関先に、うっすら灯りがともると、ドアを開けてできたのは、年の頃40代ぐらいの女性だった。中から、甘いバターと小麦粉が焼ける匂いが漂ってきた。

「s田様ですね。この住所で間違いないでしょうか。では、代引き料金ほかで。」
いい終わらぬうちに、
ぬっと現20,000円0が差し出された。
「はい、これがお代です。お釣りはいりません。」
「いや、そういうわけには・・・。」
「いえ、先方とは、そういうお約束ですの。」
「いやぁ、何も聽いてないなぁ。」

数回、押し問答が続いた。
いい加減、うんざりしていると、
「おーい、まだかー。」
「早くしないと。ケーキ焼け焦げちゃうよ。」
どうやら、この家の中には、男女の割合は不明だが、あと4,5人はいるようだった。

「もう少しだから、待って。この人、意外と頑固なのよ。」
女は、にっこり微笑んで、長い廊下の先にあるリビングを振り返り叫んだ。

「ねぇ、何話しているの。ケーキ焼けてしまったじゃないの。」
女は、真っ黒い眼球のない目で佐々木さんを睨みつけながら、怒りをあらわにしている。

佐々木さんは、その場に荷物を放り投げると、

ギギギぎぎぎぎぎぃぃぃぃ

閉まりかけた門のゲートの隙間に身体をくぐらせ、トラックに乗り込んだ。

やっと稼働したエンジン音に、重なるように、ガシャンと大きな音を立てて、門扉が施錠された。
あたりは、震撼とした空気に包まれた。

佐々木さんは、アクセルを全開にし、その場を走り去ると、凍てつく坂道にも関わらず、勾配のある坂道を猛スピードで走り抜けた。

途中、例の新興住宅街を抜けたのだが、眼の前に広がる風景は、つい今しがた通った場所とは異なり、各家庭から漏れる明るく眩しい光と、庭先や玄関先に施されたクリスマスのイルミネーションに彩られた場所に変貌を遂げていた。

後から聞いたのだが、あの場所は、古くから「奇妙な事が起こる」と言われていた地域で、「迷い家(まよいが)」伝説のある「忌み地」といわれる場所だったらしい。
s田一家は、数年に一度、ある特定の時期に現れては、あの「四角い箱」のような家に人を招き入れてしまうのだという。

s田家へのすべてのデータは、何もかもが消失していた。
「すべて、なかったことになってしまって。」
あの日は、22時前で勤務終了ってことになったらしい。

「異世界」はあると思うと、佐々木さんは、話していた。
まだ、携帯やスマホは使いこなせていないようだが。
音声加工技術を身に着けたようだし、ケーキも焼けるようだ。
そのうち、また、違ったかたちで、迷い人を誘うのかもしれない。

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最近、こんなお話ばかり書いています。(^_^;)
ふたば様には、余り好まれない作品かもしれませんね。

できるだけ短く分かりやすくを追求すると、肝心の怖さや心情が伝わりにくくなってしまう。
かといって、その点に重きを置くと、長くなってしまう。
ここ数日、私の初期の頃の作品を読んでくださる方がいらっしゃって。
私も、改めて自作品を読み返しているのですが、初心忘れるべからずと新人さんたちの作品を酔いながら、反省と後悔しきりといったところです。
来年は、言葉にもっと真摯に向き合い、長編。中編。短編と書き分けられる力を身に着けたいと思いました。

今年も、ありがとうございました。
三題お題 楽しく学ばせていただきました。
三題お題から、月間アワードを受賞させていただいたりと、多くの成果結果を残せたことを感謝いたします。
私も、自ら「あいうえお怪談」を立ち上げ、三題お題ともに、精進して行きたく存じます。

朗読お上手になりましたね。
このイベントとは別に、新たに立ち上げたのでしょうか。
もし違っていたらすみません。
来年は、このサイトのみならず、いろんなジャンルに挑戦してみようと思っています。
また、どこかでお会いするかも知れませんが、その時は、よろしくお願いいたします。

また、あらためてご挨拶いたしますが、
お身体に気をつけて。
良いクリスマス。良いお年をお迎えくださいませ。

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