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中編3
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写真屋にて

俺は普通の写真屋の店員しているものです

最近はもうデジカメが主流になってしまったので

フィルムを現像しに来る人なんてあまり居ないんですが

それでもカメラ好きな人たちにはまだ根強い人気があります

ある日、男の人がフィルムを現像しに来ました

いたって、そのときは普通の人に見えたんですが

フィルムを現像してビックリしました

全て同じ女の人の写真が写っていたんです

まぁ、それだけなら痛いカップルにはよくある話なんですが

この場合だけは違います

その女の人は俺の彼女でした

始めは彼女の友達なのかもしれないと思ったのですが

その枚数の多さと

この間彼女の友達と一緒に行った旅行の写真まで出てきたときは

さすがにゾッとしました

そういえば、彼女がストーカー被害にあっている

というのを言ってたのを思い出しました

その時はそんなことある訳ないと

気にしなかったのですが…

今考えるとあの時、しっかり手を打っておくべきでした

現像が済み

次々と写真がプリントされていきます

旅行に行った時の写真で

俺の隣で笑う彼女の写真を見ながら

これは何とかしないといけないと思いました

彼女を怖がらせたくなかったので

出来るだけ警察沙汰にはしないよう

穏便に言い含めるつもりでした

男が写真を取りに来ました

俺は機先を制する勢いで話しかけました

「おい、さっきは気づかなかったみたいだけど、俺の顔をよく見ろ!」

「は?」

「は?じゃないよ、いいか、今後、彼女に二度と近づくな!」

男は相当頭が悪いのか白痴見たいな顔をしたかと思うと

急に怒り出しました

「うるさい!!早く写真出せよ!!」

「いや駄目だ!この写真とフィルムを預かる。これは証拠品だ。

 もし、これ以上彼女に近づくような真似をしたら

 お前と一緒にこれを警察に突き出すからな!!」

男の顔が段々歪んでいきます

でも、ここで少しでもびびったりしたら図に乗られる

と思ったのでさらに言葉を続けました

「とにかく、このまま彼女に近づかないと約束するなら

 このことは誰にも言わないでおく、お前に選択権はないんだぞ?

 いいか!分かったな!!」

「なんなんだよお前は!何でお前はそんなことするんだ!!」

「あいつの彼氏だからだよ」

「フザケルナ!!○○ちゃんに彼氏は居ない!!」

俺はふと哀れになり、さっきの写真を見せながら言いました

「よく撮れてるじゃないか……良く見ろ。彼女が笑ってるだろ?

 その隣に居るのが俺だ。俺の隣だから彼女はこんな笑顔になれるんだ」

「違うよ!それはたまたま、笑ってる○○ちゃんの隣にお前が居るだけだ!!」

「まだ言うか!!他の写真も見ろよ!!

 この木の影!!

 この岩の後!!

 この建物の隙間!!

 帰宅途中の彼女とその電柱の影!!!!

 ちゃんと彼女と一緒に写ってるじゃないか!!

 これでも恋人同士じゃないって言うのか!!」

 

 

男は何事かわめきながら店を出行きました

それから、すこしして

落ち着いてくると

まぁ、ちょっとかわいそうな気がするけど

奴もそのうち立ち直って彼女でも見つけるんだろうなぁ

なんて思ったりしました

それにしても

この写真はホント良く撮れてる

まさに、恋人同士って感じだ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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