1の続きです。
長文になってしまい申し訳ない。出来る限り、お付き合い下さいm(_ _)m
数日後の平日、早朝7時に〇〇空港で待ち合わせた僕らは、まさに登山!と行った荷物とスタイルで手続きを済まし、飛行機に乗り込んだ。
少なからずも僕らのテンションは高揚していた。
僕「いや~飛行機なんて何年ぶりだろ。耳いてぇな。」
C「ケンジ、とりあえず向こうに着いたら、登山計画をもう一度見直そう。一筋縄じゃいかない山だからな。
Y島の標高高い所だと、真夏でも体感温度は0度にもなるし、慎重に行こう。」
Cは登山マニアで、何度も数々の山を登っている。
山の恐さも偉大さも、少なくとも僕らよりかは熟知しているだろうし今回の登山旅行で一番頼りになる存在だ。
他愛もない会話を続けている内に、K県に着いた。
フェリー到着後、登山計画書を役所に提出した。
日数をかけ、登山途中にある山小屋で泊まりながら山頂を目指す、というものだった。
Y島面積504.88km2 周囲約132km
M岳 1936m(南の方では最高峰)
僕らはその自然の形相に息を飲んだ。
とても色とりどりで、表情豊かな山だが、最も”気性が荒い”と言われる山でもあるらしい。一月に35日も雨が降ると言われるほど、雨の日が多く、雨の影響による”鉄砲水”の事故で有名で”注意が必要”と言うことだった。
洋上に1936mの山(洋上アルプスと呼ばれている)、
そのため、海から吹き上げてくる風は強烈で、突風に飛ばされ転落などの事故なども多いらしい。
B「‥すげぇな。」
自然の美しさと恐ろしさを感じた僕らは、早速登山を開始した。
最初こそ、皆でワイワイ登山していたが、あんなに晴れていた天気がくずりだし、一気に肌寒くなり、ジャケットをしっかり羽織った。
途中、木々の幹にしめ繩が縛ってあったのに僕は気づいた。
神社の御神木の様な妙な雰囲気だ。
僕「なぁ、なんだろうな。これ。なんか神聖なもんなのかな?」
C「土地に伝わる精霊なんかを奉ってるんだろ。これだけデカイ神秘的な森だ。なんか神懸かってるのは確かかもな。」
B「ふーん。じゃこの“山姫”って立て札もそうなのかな。」
皆が一様に振り向き足を止めた。
“この先道中山姫に注意すべし”
A「‥なんだこりゃ。山姫?熊とかじゃなくてか?」
山姫‥
少なくとも僕にはこの時から嫌な予感がしていたのかもしれない。
3に続きます。
怖い話投稿:ホラーテラー ケンジさん
作者怖話