私と友達の亜稀(仮名)はカラオケで盛り上がっていた。
その帰り、亜稀は私に好きな人ができたと教えてくれた。
「も~ちょ~かっこいいの!マジやばい」
と照れながら話す亜稀を見てどういう人か気になった。
誰誰と聞いたら亜稀はわかんないと言った。
どうやら一目惚れならしい…。
話したことも目があったこともないらしいのだ。
内心、えぇ!っと思ったが亜稀がデレデレなので黙っていた。
どこで見つけたの?
「うんとね、帰り道にいつもの時間に信号待ちしてるの」
亜稀は時計をみて、
「今なら間に合うから行こう!」
と走りだした。
その場所に向かうが誰もいない。
だけど亜稀はうっとりした顔をしている。
「いないじゃん」
私がそういうと
「何いってんの!?ほらそこにいるじゃん」
と指をさすが、やっぱり誰もいない。
「頑張って話しかけてみる!」
信号が変わり、一直線に走る亜稀。
そして緊張しながら見えない何かに話しかけている。
周りの人もジロジロ亜稀のことを見ていた。
私はダシュッで亜稀のもとに向かい引きずる。
「ちょっと、何?まだ話しの途中何だけど」
「ねぇ、亜稀、誰と話してるの?見えないよ、誰もいないよ!」
「何いってんの?もしかして嫉妬してる」
なんて冗談を言う亜稀に私は真面目に伝えた。
亜稀は信じられないように目をぱちくりさせる。
「でもかっこいいからいいや」
とその彼がいるらしき方向をずっと見つめて亜稀は言った。
えぇえ!!
何言ってんの?
亜稀…どうしちゃったの?
私は亜稀がすごく怖くなって帰ると伝えて帰った。
亜稀とはあれから連絡をしていないです。
私はどうしたらいいのでしょうか…?
亜稀は連れてかれませんよね??
怖い話投稿:ホラーテラー みずきさん
作者怖話