あなたはメリーさんという都市伝説を知っているだろうか?
ある番号に電話をかけるとメリーさんがだんだん近づいてくるアレである。
この話はそのメリーさんとちょっと似た都市伝説を僕らがやって、体験した話である
大学時代、ぼくと野球部仲間のTとHの三人で地元の都市伝説である「さとしくん」というものを大学の部室内でやることになった。
やり方を書くが、やるひとは自己責任で。
まず、自分の携帯電話から328660721という番号にかけ、
かかったら「さとしくんいますか?いたら返事オナシャス!」と言い、そのまま切る。
もし成功すれば、さとしくんなる物が自分の居場所に近づいてくるというのだ。
だだし、逃げた者は確実に死ぬ。
僕たちの出身は皆バラバラで、なおかつこんな都市伝説のようなものが故郷にはなかったので皆、関心をもった。
言い出しっぺのぼくが電話をかけることになった。(当たり前だけど・・
早速ダイヤルする。
しかし、繋がらない 「この番号は現実〜云々」 何度試しても結果は同じだ。
TとNは「やっぱりな〜」とか「だいたい番号がデタラメだよ(笑)」とからかい始めた。
僕はダイヤルし続ける・・
・・・・繋がった・・・・
電話に繋がったが無音状態・・
一応、「さとしくんいますか?いたら返事オナシャス!」と言い、電話を切った。
相変わらずはしゃいでる二人は「演技すんなよ−」「そろそろ帰ろうぜ−」と言い、僕が反論しようとしたその時、
ブブブブブ(僕の着信音?はバイブにしてある
電話がかかってきたのだ。 相手はもちろん、例の番号。
「も、もしもし・・」僕は電話に出た。
二人は「じ、冗談よせよ・・」「悪ふざけすんなよな・・」とは言うものの、先程とは態度が変わっていた。
「ぼく、さとし。いま、いえにいるよ(ボォ-」と言うと、そのまま電話は切れた。
後ろからなにかファンのような音がしていて、さとしくんの声はとても低かった。
また電話がかかる
「いま、えきのちかくだよ(ボォ-」そして消える。
また電話がかかる
「いま、R大学の校門の前にいるよ(ボォ-」
だんだん近づいてきた・・
初めは「いたずらだろ−」などと言っていた友人二人も、もうしゃべらない・・
「いま、校庭にいるよ」
Tが「やばいって!逃げようぜ!!」と言ったが、逃げることはできない。
逃げた者は確実に死ぬからだ。
Tを止めようとしたが流石、我ら野球部のエ−スだけあって、その力に圧倒され、止めることができなかった。
なおも電話は鳴り続ける。
「いま、倉庫の前にいるよ(ボォ-」
ぼくらの部室は確かに外見は倉庫のようなものだ。
「こわい」
Hはそう言って逃げた。
ぼくは怖くて止めることもできなかった。
扉が開いたときにみたさとしくんの姿はまるで巨人で、約四メ−トルの陰茎の形をしたものに手と足がついたものがあった。
「ボォ-やっと会えたねボォ-」
そのあとのことについては覚えていない。
激しいお尻の痛みと共に目が覚めた時、ぼくは病院にいた。警備員に運んでもらったらしい。
警備員によると、見つかった時の格好は皆、全裸で、Tは死んでおり、Hはボォ−と叫びながら校庭でうさぎ跳びをしていたという。(後にHは精神病院に入院することになったらしい)
その後、警察で事情聴取をされた時に聞いた話だが、ここは昔、少年を好む大人たちが少年を犯し、その少年たちに金を与えていた、つまり今で言う売春の盛んな場所であったという。
しかし、次第に売春も廃れていき、その少年たちは皆飢えて死んでいったというのだ。
もしかしたらその怨念があの巨人を作り出したのだろうか・・?
今、ぼくは何もない平和な日々を過ごしています。
ただ、あの時以来、痔が増えました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話