まだ子供だった頃のお話で、小学校の高学年くらいだったと思います。
私は海辺の町に住んでいたので夏休みになると近所の子供達と防波堤で夕涼みをして、くだらない話をしたり、ゴムボールで野球をしたりして遊んでいました
確かその日は3年下のAちゃんと二人で堤防で涼しんでいました。
晩御飯を早く食べ終わってまた夜の堤防に出掛けたら、同じく晩御飯を早く済ませたAちゃんが来たので2人で話をしていました。
Aちゃんが来てから多分15分位してからだったと思います。辺りはすっかり暗くなっていて、ぼんやりと薄明かるかった水平線も真っ暗になっていました。
するとAちゃんが
『何か赤いのが飛んでるよ』
堤防の西側の海辺の方を指差して言いました。
私も指差す方を見てみると、確かに2~3Mくらいの高さでソフトボール大の赤い光がフワフワと浮かんでいました。
しばらくの間、と言っても多分2~3分くらいの間だったと思います。その赤い光がフワフワと飛んでいた場所は石がゴロゴロしていて移動し難く、誰か人がイタズラをするには場所的に無理があり、それを見ていた私達からは約100Mくらいの距離の出来事だったのですが二人とも自分達以外に人の気配は感じられませんでした。私達はそれを火の玉だと思っています。よく二十歳までにこういう経験をしなければ心霊体験はしないと言われたりしていますが、私はこれが最初の体験で、それをきっかけに心霊体験をするようになりました。
怖い話投稿:ホラーテラー やんやんさん
作者怖話