しばらく走ってそのトンネルが近付くにつれて、みんなもう肝試しゴッコみたいなのは止めて帰ろうよ、って雰囲気になってきたんだけど、黙って車を走らせているウチに例のトンネルのところまで来てしまいました。
でももう誰も車を止めようとも言わずにそこを素通りして、帰り道はあえて違う道を通ってそのトンネルを避けて帰りました。
この時の話はこれで終わったのですが、夏休みも終わりが近付き、自分の家に帰って何気なくテレビをつけてみたら、
夏休み恒例の特番で有名な心霊スポットへ霊能者が行って霊視をする、そしてこの場所はですね…こういった因果でね、みたいな怖いウンチクを話する番組をやっていました。
そしたら瀬戸内寂聴さんがリポーターの人と見覚えのあるトンネルの前を歩いていて、リポーターの女性がトンネルの方へ歩いて行こうとすると寂聴さんがリポーターさんの動きを素早く制止して、
『無闇にこの先へは立ち入るのは危険です』
と言って寂聴さん自身もトンネルの中には入ろうとせずに丁寧に両手を合わせて 念仏を唱えて立ち去っていました。
あの時あの番組で寂聴さんが何を話していたのかまでは覚えてはいませんが面白半分にあの場所に行かないで良かったなって思い胸をなで下ろしたのを覚えています。
あまり怖くはない話ですが、私の体験談、身の回りの人からの口伝のみを書いたお話です。
私の管理する怖い話のコミュからのコピペなのですが読んで頂けるようであればまたカキコしに来ます。
怖い話投稿:ホラーテラー やんやんさん
作者怖話