短編2
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~真冬の出来事~

今から約10年前に実際に僕が体験した話です。

当時高校1年生でした。

季節は冬で札幌ということもあり、かなり雪が積もっていました。

夜10時頃、いつものように幼なじみの友人から連絡があり、友人宅へ行くことに。

その頃はまだ携帯もあまり普及していなかったので、やることといったらゲームをするかくだらない話で盛り上がるかでした。

時刻も深夜1時を回った頃、なぜかもの凄くイヤな予感が僕を襲ったんです。

すごく怖くなり心臓の鼓動も早くなるばかりでした。

僕は友人にそろそろ帰ると告げ、友人宅を出た瞬間さらに驚きました。

冬の雪が降り積もる季節に、ひどく生ぬるい濃い霧があたりを包んでいたのです。

100メートル先も見えないような濃さでした。

これはマズいと思い走って帰ることにしました。

(ちなみに周りにはガソリンスタンドやコンビニ、焼き肉屋などがあり結構な都会です。

)まさかこんな、町中で幽霊なんて出ないよな・・・と思いながら民家の中を走っていると、猫が喧嘩をしているような鳴き声が聞こえてきました。

それだけでも気分が悪くなりそうなのに、その鳴き声らしいものは走ってる僕のすぐ後ろから聞こえてくるんです。

どんなに走ってもすぐ後ろから聞こえてくるんです。

僕は勇気を出して足を止め一気に振り向きました。

僕の目に飛び込んできたのは猫なんかではありませんでした。

降り積もる雪の上を四つん這いで歩く青白い赤ん坊でした。

その距離は2メートルほど。

しかも赤ん坊は全裸で笑いながら近づいてきます。

僕は急いで近くのコンビニに逃げ込み、朝方明るくなったころに帰りました。

僕が初めて体験した心霊体験です。

あまり怖くないかもしれませんが、僕には最恐の出来事でした。

怖い話投稿:ホラーテラー 遊星さん  

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