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短編2
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銃弾 2

「うわっ!歯ぁ折れたよ!このジジイ」

「マジ!うわっ!面白っ!次俺な」

公園内に響き渡る

高校生の声と

ホームレス仲間の悲鳴。

「…んのやろ……」

俺は手元にあった、棒を握り段ボールの家から飛び出そうとした。

「おい!出るな!」

隣で寝ていた最年長の、中村さんが俺を止めた。

「な…なんでですか?仲間がやられてるんですよ!」

中村さんは俺の目を見つめ、黙ったまま首を横に降るだけだった。

「ヤベっ!警察来たじゃんか!」

「逃げるぞ!」

警察が駆けつけてきた。

高校生は逃げ出し、

リンチされたホームレスだけが、血まみれで倒れていた。

「う…救急車呼べ」

「もう、助からないんじゃないんスか?」

「俺もこんな社会のクズの為に救急車呼びたくねぇよ。でも、仕事だろ」「はい………」

血まみれのホームレスに近づいた二人の警官は、それだけ言うとその場を去った。

その後、救急車がホームレスを担いで、先程の警官同様去っていった。

それから、二度と仲間が戻ってくることはなかった。

次の日の真夜中も、

昨日の高校生が来、仲間を血祭りに上げた。

次の日も、また次の日もまた次の日も…………

次の日の真夜中。

とうとう、長老が血祭りに上げられた。

皆、白状者だ。

仲間が殺られているのに助けようともしない。

いや、それが正しい判断なのかもしれないな。

バンッ!

音が響いたと同時に、高校生の悲鳴も公園内に響いた。

見ると、高校生の一人が頭から血を流し倒れている。

血まみれの長老の手には銃が握られていた。

「人殺しがぁ~」

高校生が逃げる。

お前も人を殺したろ?

あの晩に。

パトカーのサイレンが聞こえた。

俺は何故か長老の元に駆け寄っていた。

長老は穴と言う穴全てから血を吹き出している。

「お前は、まだやり直せる。生きろ」

それだけ言うと、長老は動かなくった。

俺は長老の銃を手に取りあの日の、母さんの形見である銃弾を取りだし、銃に込めた。

「まだやり直せる。生きろ」

長老の言葉が残る。

しかし、他の仲間が、

「無理だ。俺達は終わってるんだよ」

やり直せる事は出来ないか。

俺は、銃の引き金を引いた。

全てに終わりを告げ。

怖い話投稿:ホラーテラー 3さん  

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