短編2
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霊感

つい最近聞いた話。

有名だと思うけど…暇つぶしで読んでください。

人には『霊感』というものは誰にでも備わってるわけじゃない。

誰もが思ったことがあると思うが、「自分には霊感があるのか?」と。

それを知る方法があるらしく、その方法とは

まず目を閉じて、自分の家(もしくは実家)を思い浮かべ、その自分の家の窓をすべて開ける。

そしてすべての窓を開けたら、今度はしめてください。

その開け閉めをしてる間に窓に生物(人間、犬など)見えるとその人は霊感があるのだということらしいんです。

そんなある日、昔から霊感のある女子大生が、同じことをやったそうなんです。

すると窓にオジサンらしき人が現れ、その人は、その女子大生に、何かを訴えていました。

「……ってくれ」

「……ってくれ」

よく聞き取れない。

よく耳をすますと、

「…どってくれ」

踊ってくれといってるみたいだった。

その女子大生はその時は何とも思わなかったらしいのだが、しばらくしてその子の母が親戚のおじさんが亡くなったという知らせが入り、翌日おじさんが住んでた実家にいった。

遺影を見るなり彼女は驚いた。

窓に現れたオジサンと遺影のおじさんが同じ人だったのだ。

驚きながらも思い出した。彼女は昔バレエ習っていて、そのシューズや衣装などおじさんに買ってもらったことを思い出し、おじさんはきっと私にバレエを踊って欲しくて出てきたんだと思ったそうです。

葬式も無事に済み、実家に戻った彼女は、疲れ切っていたせいもあったのか、うとうとし始めた。目を閉じて、時間もたたない内に、また家中の窓を開けていく光景が浮かんだ。

そこにまたおじさんは現れ、

「踊ってくれ…踊ってくれ」と

窓の外から彼女の足をひっぱってきた。

彼女は恐怖を覚えながらおじさんに、

「踊れないよ」

「もう踊れないんだよ」と彼女は心の声で精一杯訴えた。

でもおじさんはいっこうに足を離さない。

おじさんはずっと何かを訴えていた。よく耳を澄ませて聞いてみると……

「代わってくれ」と言っていたそうです。

怖い話投稿:ホラーテラー カジテツ王子さん  

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