初めて投稿します。
一応今でもはっきり記憶している完全な実話です。
結論から言うと、純粋に私の実家は家相がひどく悪かった。
日ごろから廊下の足音や屋根裏での足音などがし、何者かが深夜に部屋のドアを「コンコン・・・」とノックはするし、ガラスに映った自分の背後に死に装束をまとった女性が歩いてるのを見たこともあります。
正直数えあげたらキリがないくらいなので、割愛して一つの出来事をお話します。
あれは確か私が小学生の高学年の頃だったとお思いますが、私の姉が当時高校生(1~2年?)で色気づいてきた頃でした。姉は風呂に入る時間も毎日1時間くらい入っているし、当時は家族で姉が風呂に入ると長いといつも文句を言っていました。
ところがある日、姉が珍しく20分くらいで風呂を上がり、バスタオルを体に巻きつけただけの格好で出てきました。
姉は一言も発することなく立ちすくんで顔からは血の気が去っているのが子供心になんとなく感じていたのを覚えています。
父と兄と私は「今日はずいぶん早いな~」と姉をからかい気味に言っていたのですが、姉にはまったくと言っていいほど反応がありませんでした。
ただその場に立ち尽くし呆然としている姉・・・
すると姉が、
「手がある・・・」
と、一言だけつぶやきました。
最初は何のことからわからず、父が姉に詳しく話を聞いてみました。
するともう一度
「お風呂の窓に手がある・・・」
と、力のない声で呟きました。
ガテン系の父は姉の風呂を覗きにきた痴漢だと思ったのか、武器も何も持たず何者かがいれば殴り倒さんとするかのように家を飛び出し、家の周りと近所を周って怪しいものがいないか見回って戻ってきました。(正直夜ともなれば人通りもなく真っ暗な田舎では痴漢も多く、姉は学校帰りによく痴漢に追いかけられていました笑)
父は家に戻って異常がなかったことを私達に告げました。
しかし、姉はもうその日は風呂に入るのを嫌がったので、父は次私に風呂に入るよう言いました。
正直風呂の窓に手があるなんてピンと来なかったこともあって別に逆らうことなく私は風呂に入りました。
風呂の窓は浴槽の壁側の側面の高い位置にあり、外側には格子?のような柵が取り付けられていました。浴槽反対側の側面には体を洗う場所、そして鏡があります。
最初は風呂に浸かりながら浴室の窓を気にして後ろをチラチラ見ていましたが、少し時間が経てばすっかり忘れて他のことを考えながらのんびり湯船に浸かっていました。
恐らくまだ風呂に入って5分くらいしか経ってない頃、私はなんとなく正面の鏡を見ました。正面の鏡には私の後ろにある窓が映っていて、
そこにははっきりと指をめいっぱい広げた手が窓の外側に
「ビタッ」と張り付いていたのです・・・
その瞬間血の気が引き思考が止まったけど慌てることなくゆっくりと湯船を出て、風呂場を出て、タオルを巻き、父に「窓に手がある」と言った記憶があります。
すると父はまた家を飛び出して家と近所をぐるぐる・・・笑
結局誰もいませんでした。
しかし、よくよく考えるとおかしい・・・
手は指側が斜め↓を向いて手首の方が↑方向にあったのだ。
つまり、高い位置にある風呂の窓に手を伸ばしてようやく届く窓の上部に逆さの手。
窓は摺りガラスだから向こう側に人がいればなんとなくわかる。すぐ上は屋根だから人は隠れられない・・・
ただただ手首から先だけが窓に張り付いていたとしか思えないのである・・・
私の実家は父が井戸を砂で埋めるわ、長細い家が丁度鬼門方向を向いているわ、玄関から一番奥の部屋の窓がみえるわで霊道?にはぴったりっぽいですね。
特に霊障だと思われるのは1つだけ。代償に近いですが・・・。
それ以外は特に霊が通るだけで実害もないのでいいですが。
皆さんも家相を悪くするようなことは避けてくださいね。
怖い話投稿:ホラーテラー 鬼灯さん
作者怖話