俺達は肝試ししようって事で、友達等を集めて樹海に行ってきた。
樹海って自殺の名所で有名だからって事で決まった。
男女合わせて8人位でやる事にして、皆で樹海に入っていった。
正直俺は霊感がある方だから、良く見えたりするから、脅かし役に回ろうと密かに思っていた。
歩いてちょっとしたら、やはり自殺者が残していた靴や遺書等があり雰囲気が漂っていた。
皆も次第に恐くなり、口数も減ってきた時に奥の方から、
カサカサ…カサカサ…
と、茂みの中から歩いて来る音が聞こえた。
皆黙って奥の方を見ると、顔が青白く明らかにこの世の者ではないものが、俺達の前に現れた。
「足がない男が立ってるよ…」
と俺だけが見えてると勘違いしていたから、ビビらそうと言ったら、
「ヤバいな…逃げろー!!」
と一人の友達が叫び皆逃げ出した。
しかし、その青白い男は、
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
と連呼しながら追っかけてきた!
さすがの俺もやべーと思い必死に逃げていた。
皆も聞こえていて、泣きながら逃げている奴も居た。
だが、後ろからは殺す殺すと言いながらまだ追っかけて来て、俺は絶対に捕まらねーと思いながら走っていたら、確かに俺は聞こえた。
「殺す殺すこ…いてっ!」
…………
(えっ……?いてっ?)
俺達は逃げるのを止め後ろを振り返ると、さっきまで追っかけてきた男は居なくなっていた。
俺の憶測だけど、何らかにぶつかって「いてっ!」って言ったのではないかと思う。
中にはこんなドジな霊も居るんだと思い笑えてきた。
いてっ!……って(笑)
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話