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中編3
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夢の住人

毎晩同じ夢を見てたんだ。最近まで。厳密に言うと全く同じではないんだけど、話してる場所・相手が同じなんだ。

365日ほぼ毎晩話してるもんだから、もう親友というか家族と話すような感覚で世間話をしてたよ。

それでまあ寝る前に(夢の住人の名前と場所を聞こう)と思いながら寝るんだけど夢に入ると、それをいつも忘れてるんだよな。話してた内容は覚えてるんだけど…

その時19歳の最近まではあまり不思議にも思わず平凡な事だと思ってた。

正直ここまでだと夢乙!な話で投稿しなかった。

ただ最近事態が急展開を迎えたんだ。

ふと感じたんだ(ここって…来た事あるかも)と。何となくで確信もなかったけどそう思った。

その場所なんだけど舗装されてない一本道で道の両脇は腰の高さまでの草が茂っていた。そして道をまたぐように鳥居が立っていた。

周りを見渡しても神社らしき建物は無いのに。

もしかしたら小さい頃に来たのかも?と思って親に聞いてみたんだ。そういえば夢の内容を話したのは初めてだった気がする。

そしたら訳が分からない事態になってしまった。

お金を渡されこう言われた「今から〇〇県の〇〇島に行ってきなさい」

訳が分からないまま俺は最低限の荷物を持ち言われるままに家を出た。

母親のあんな態度を見たのも初めてだったから、物凄い不安感に襲われた。

〇〇島はおろか〇〇県に行くのも初めてだった。隣の県ではあったんだけど。

何人もの人に道を尋ねて何とか〇〇島への定期船乗り場に到着。運良く出港間際の船に乗る事が出来た。

〇〇島に着いたは良いがもうじき日が暮れそうだったので港にあった民宿で一泊した。

朝民宿を出る時に例の鳥居がある場所を聞いてみたが「知らない」との返事。

しかしもしかしたら島の中央は立ち入り禁止になっててその中にあるのかも…と、いかにもな状況になってきた。

島の中央に向かって雑木林を分け入って進んで行くと『立ち入り禁止』の看板に有刺鉄線の金網フェンスが見えてきた。恐らく周囲をぐるっと囲んでるであろうフェンスの意味を考えて一瞬ためらったが、怪我をしつつも中へと侵入。

舗装されてはいないがそれらしい道を見つけ進むと夢の場所に出てきた。

鳥居もあり全く同じだった。道の先にある建物を除いては。

道の真ん中に立ちふさがる建物は異様だった。

全体に札が貼られており見たところ窓と玄関が無い。あまり近くまで近寄りたくなく引き返そうとした時

手をつかまれた。ゆっくり振り返ると夢の住人が居た。次の瞬間意識を失った。

目が覚めると自宅の自室だった。やけに静かで、あるはずの窓が無い。机の上のノートには「いよいよ今日だ」と書かれていた。

そうだ今日は俺の誕生日…いろいろあって忘れてたんだなきっと。そして現在に至る。不思議な事に腹が減らない。何日も飲まず食わずで平気なんだ。暇だから常に充電の減らない携帯でネットしてる。

誰か助けに来て

怖い話投稿:ホラーテラー 孤独男さん  

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