初投稿です。
これは、私が大学生の頃の話。(実話)
当時私は、駅のそばの小さなアパートに住んでいました。
その日も学校が終わり、バイトに行き、帰りは10:00を過ぎていたと思います。
いつもの様に最寄りの駅で降り、改札を出て、自宅へ向かっていましたが、ここ最近胃の調子が悪い事を思い出し、すぐ近くにある個人経営の小さな薬局へと行く事にしました。
薬局は踏切の先にあるので、遮断機をくぐり抜け、店へ入り薬剤師に相談しながら薬を選んでいると…
すごいブレーキ音と悲鳴が聞こえてきて、ビックリして外へ飛び出しました。
そばの遮断機は下りたまま。 そばに居た人達は大騒ぎ。
飛び込みがあったのは一目瞭然でした。
ふと踏切内を見てみると、おびただしい血と、潰れた肉のような物…
踏み切りの片隅にはビジネスバックがちょこんと置いてあり、白い封筒が少しだけはみ出していました。 おそらく覚悟での自殺ではないかと薬局の店主は言っていました。
そして、この事件を知らない、偶然通り掛かったであろう、OL風のお姉さんが、なかなか上がらない遮断機に業を煮やして渡ってしまいました。
当然、何も知らずに血や肉片を踏んでしまい「やだ! ウンチ踏んかも!」
と、笑いながら通り過ぎたり、チャリンコで無理やり渡ろうとして、タイヤが肉片を踏み、滑って転びそうになってた大学生。
何も知らないとはいえ… 怖いな…と思いました。 そして私もこの遮断機を通らないと帰れないのです…。
でも、何より怖かったのは、私が薬局へ向かっている時、見ているんです。
次の電車が来たら飛び込もう…と考えている人の顔を…
正気がなく、虚ろな目。うつむき加減で小刻みに震えている男の人を…。
やはり、どことなく普通の感じでは無かったので、(チカン? 変質者?)と間違えるほどでした。
私は一生忘れる事が出来ないでしょう。
あの日、あの時の、おびただしい血と肉片。 バラバラになった体。
そして今何より、死を決意した人の顔を…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話