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感謝してもいいんでしょうか?

短編1
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感謝してもいいんでしょうか?

部活で遅くなって自転車で帰宅途中の話。

夜10時を少し回った位。

交差点で信号待ちしてるとなんか気配を感じた。

商店街から住宅地に差し掛かる位の場所で人影は見当たらない。

自分のすぐ横に、以前パン屋で今テナント募集中の空き店舗がある。

なんとなく気になり、中に視線を向けすぐ前方に視線を戻す。

アレ?今空っぽで真っ暗闇の店の中に誰か居たような…

思わず二度見すると、ショーウィンドウ隔てて数十センチの距離(いきなり目の前)におばさんが立ってた。

俺はビビって

「ハゥッ!」

て変な声が出た。

おばさん無表情で腕を前にスッと出して俺の手首を掴んだ。

ショーウィンドウの存在無視。

「ナッナナナナナナナナナナッ」

なんじゃこりゃー!って叫ぼうとした瞬間、目の前の交差点で車同士が衝突して大惨事となった。

もし信号変わってそのまま自転車漕ぎ出してたら、多分事故に巻き込まれてたと思う。

結果的に助けられたんだが、おばさんは手を離して消える瞬間にニッコリ微笑んでこう言った。

「次は離さない」

怖い話投稿:ホラーテラー ジロウさん  

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