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短編2
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近道 其の一

2年ほど前の話

その日俺はA、Bと遊びに出ていた

その帰り道、時間は夜の10時だと言うのにやたら道が渋滞している

片側一車線しかない道だから、前で事故でもあったのだろうと思っていた

30分ほど時間が過ぎた。車は全く進んでいない

痺れをきらしたBが後部座席で喚き出した

B「もう30分以上止まっとるじゃなぁか!どうなっとんな」

俺「しょうがないじゃろうが。お前もAみたいに寝とけ」

助手席のAは渋滞の前から爆睡中だ

B「寝れんのんじゃ!あ~イライラする!」

さらに30分経過

B「なぁなぁM」

俺「なんなぁ?」

B「そこにさぁ脇道あるじゃん」

俺「ん?あぁあるなぁ」

B「そこ行こうや。抜けれるかもしれんで」

俺「はぁ?」

B「ええじゃん行こうや。抜けれんかったら引き返しゃええんじゃし頼むわ」

俺「わかったわかった」

俺はハンドルをきり、脇道に入る。整備されていないから道はガタガタでスピードは出せない

その道を100mほど進むと、道の脇に高さ1mぐらいの小さな鳥居が立っていた

さらに奥へと車を進めると、また小さな鳥居がある。どうやら30m間隔ぐらいで鳥居がずっと並んでいるようだ

俺「なぁさっきから鳥居があるんじゃけど……この道ヤバくないか?」

B「ん~でもまぁ幽霊探知機は反応せんし大丈夫じゃない?」

幽霊探知機とはAのことだ。Aは霊感が強く、例え熟睡していてもヤバい気配を感じると必ず反応する

俺「確かに爆睡しとるな。とりあえず行けるとこまで行くか」

俺は車を進める。2kmぐらい進むと目の前に大きな鳥居が道を跨いでたっているのが見えてきた

俺「……あれはくぐるべき?」

B「どうしょっか……」

俺は少し躊躇してスピードを落とす

すると突然助手席のAが飛び起きた。Aの息はかなり荒い

A「なんじゃここ!?お前らなんでこんな道走っとんじゃ!?引き返せ!すぐ引き返せや!」

俺は慌てて車を止める。道幅は狭いがなんとかUターンすることが出来た

A「くそっ!急げ!スピード上げろ!!」

Aはかなり焦っている。俺はスピードをあげようとするが、整備されていない為、なかなか思うように行かない

其の弐へ続く

怖い話投稿:ホラーテラー Mさん  

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