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短編2
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葬儀

葬儀屋に勤めている友人から聞いた話。

今でこそ、その友人は葬儀を取りしきってバリバリ働いている。

しかし彼が入社したての頃は、様々な方の死に直面する事、また不規則な勤務時間である事から弱音ばかり吐いていた。

彼は仕事柄、不思議な体験を数多くしているが、今回は彼が最も怖かったと言う体験を紹介したいと思う。

その日の葬儀は自殺した女子高生のものだった。

あらかじめ社長から自殺した仏さんだと聞かされていたが、飛び込みと飛び降りを聞き間違えた彼の第一印象は、案外綺麗な死顔だなぁと思っていたみたいだ。

後から飛び降りだと気付いたらしい。

学生の葬儀と言う事で参列者は先生や生徒で溢れ返ると思っていたが、彼女の葬儀に参列した学校関係者は一人もいなかった。

死に方が死に方だけに、ご両親が配慮させたのだなと自分で解釈していた。

式が始まるのは14時で、午前中から慌しく準備していた。

その最中に最初の異変が起こった。

彼は遺影を祭壇に設置しようとしていたのだが、斜めにならない様に、同僚に離れた位置で確認してもらいながらやっていた。

同僚からオッケーが出て、遺影から手を放す度に、遺影がバタンっと前に倒れた。

何度直しても遺影は倒れた。

彼は気持ち悪くなったが、祭壇が斜めになっているんだろうと気にしない様にした。

そして、その遺影は結局ネジで固定する事にした。

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 小結さん  

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