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短編2
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寮のお客様

長文です。すみません。

学生寮に暮らしはじめて3年目の夏に体験した話です。つまり、大学3年の時に体験した話です。

 

私が住んでいた寮は県民寮というもので、上京した同じ県民同士で一つ屋根の下、生活するというものでした。 

寮規則は厳しく、一年の頃は様々な制限がありましたが、逆に3年にもなると勝手がわかり友人も増え、楽しいばかりでした。 

部屋割りに関しても、新入寮生は2階、2年生以上が3階以上に住めるという暗黙のルールがありました。3年だった私は4年の先輩に誘われ5階に住まわせてもらっていました。 

ひどく暑い日が続いていました。いつもならクーラーをつけている先輩か同期の部屋に行って涼いるところです。しかしながら、ちょうどお盆休みの時期で、先輩も同期たちも帰省したり、外泊していたりで、5階には2人しかいませんでした。 

ひどく暇だったので部屋でゲームをするのですが、本体がひどく発熱するのでたまらず、私はドアを締め、クーラーをつけました。(普段はドアは開けっ放しです) 

夜中の2時か3時くらいでしょうか。さすがに眠くなってきたなと思っていたら、誰かの足音が聞こえてきました。 

今5階にいる寮生は私ともう一人。 

もう一人の寮生は私とさほど仲が良いわけではないので、部屋に来るとは思えない。まして、2時にはこない。 

だけれども、その足音は確かに私の部屋の方に向かってきていました。 

下の階のやつか?

そうも思いましたが、ちょっと不自然です。 

そうこう考えているうちに、その足音は私の部屋を通り過ぎて、帰省している先輩の部屋の前でとまりました。 

ドン!ドン!ドン!

と大きな音でドアをノックするや、

ガチャガチャガチャっと、ドアノブを乱暴に回す音が聞こえます。 

私は咄嗟に立ち上がって、ドアに飛び付き、鍵を回そうとしました。 

廊下にいる者は私に気付いたのか、先輩の部屋へ早歩きしてきていました。

まずい

直感的に感じ、鍵をかけました。

と、ほぼ同時に、

ドンドンドン!!

と、目の前のドアが叩かれています。

鍵をかけたとはいえ、私はドアノブをしっかりとおさえました。

するとものごい勢いでドアノブを回そうとしているのが、ドアノブを握った手伝いに感じられます。 

この時点でわけのわからなさと緊張で意識は遠退きかけていました。

どれだけ経ったのか、いつの間にか、それはいなくなっていました。

しかしながら、もうその夜は部屋から出ることが出来ませんでした。

鍵をかけるのが、あと数秒遅かったら、そう思うとぞっとします。

あれが何だったのかは未だにわかりません。 

ただ私の隣の部屋はよく「出る」とは言われていたのですが…

怖い話投稿:ホラーテラー 暫定さん  

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