【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

中編3
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わかった。

まだ諭すには早すぎたようだ。

皆さんが聞きたい内容は同調し易い身近な内容だろう?

解りにくいと仰る方は仰る方の今までの経験上、理解して想像し、

同調ができる内容ではないから。

少し説明も多すぎた。

何かが足りないと仰る方はある程度諭している。

もう一歩、先をしりたいのだろう?

皆がついてこれるまで待ってくれ。

授業と同じだ。

今回は同調しやすい経験話にする。

次回はリクエストにしよう。

何について諭してほしいのか、どのような経験を話してほしいか教えてくれ。

ちなみに個人は視ないからな。

面倒な事になる。

さて、

恐怖とは経験、知識、常識をもとに作られる。

「思い込み」

不安が重なり恐怖になる。

布団に入り電気をけす。

目を瞑り、今日も暗闇の中で考えてしまうだろう。

いたらどうしよう。

でたらどうしよう。

19時前の夕立。

生温い風が雷をもたらし雨を降らせる。

今日は傘を持っていない。

あと少しで家につく。

間に合わなかった…。

パンツの中までびしょ濡れだ…。

昔のCMではない…。

家に帰りすぐ風呂に入る。

風呂場は入り口を入ると4畳程の洗い場。左に浴槽がある。

集合団地特有の小さな風呂場。

二人は同時に入れない。

正面にシャワーノズルをかけ、下を俯き、頭を洗う。

「ゴロゴロゴロ…バリバリバリィッ!」

雷が落ちた。

徐々にお湯が水になる。

薄目をあけシャワーをとめた。

窓から入り込む街灯が風呂場を薄暗く照らしていた。

停電している。

お湯がでないので下を俯きまつ。

流石に水では風邪をひく。

1分程たってもまだつかない。

「ポタンッ…ポタンッ…」

天井から落ちる水滴の音が響く。

人間は予め起こる事実を予測する。

「身構え」

予め起こる事実を予測し行動に備える。

最悪のケースを考えて。

皆さん思うだろう。

こうだったら、ああしよう。

そうであればこうしようと。

車の、かもしれない運転と言えば想像できるだろうか。

「心構え」

車と同じだ。

予め起こる事実を予測し覚悟する。

ただ、恐怖の場合は無意識に脳が想像させ覚悟させる。

思いが重なり不安になる。

不安が重なり恐怖になる。

「ドクン、ドクン」と心臓の鼓動が聞こえる。

合成のやつはよく出来ていた。

中には当然本物もあったが…。

ふとWebサイトで見た心霊写真を思い出してしまう。

橋の鉄柵の隙間から覗く青白い顔、

河原に立つ全身ずぶ濡れの女、

親子写真には親と子の間に青白い手がうつる。

入浴時の写真には浴槽の水中に漂う青白い顔。

どれも気持ちが悪い。

まだ電気がつかない。

不安が恐怖になる…。

風呂場の空気が重くなり、耳鳴りがする。

ついつい体がかたまり耳をすましてしまう。

「ポタンッ…ポタンッ…ポタンッ………、ドッ…ドッ…ドッ…ドッ…」

水が落ちる音がかわった。

水漏れしている所にバケツをおいた音と同じ。

左にいる。

想像してしまう。

浴槽から覗いている。

心霊写真と同じやつが。

下を俯いたまま薄目をあけ横目で浴槽をみる。

「ゴロゴロゴロ…バリバリバリィッ!」

雷が鳴り響く。

まだ電気はつかない。

思いが重なり不安になる。

不安が重なり恐怖になる。

恐怖が重なり現実となる。

今日もまた、夕立だろうか。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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