8年前の高校時代の話です。
その高校には小学校からの長い付き合いの友人のTちゃんもいました。
なので不安な気持ちはなく、これから楽しい学校生活が始まるんだろうなぁ、などと思っていました。
……それは大きな間違えでした。
私とTちゃんは同じクラスでした。
私たちはどんなことも話せる親友同士でした。
スキだった男の子の話もよくしました。
しかしその時の私たちがスキになった相手は同じ男の子Sでした。
『じゃあ早いもの勝だねッ!』
と、その時はお互い笑いあっていました。
一学期が終わる頃、私はS君に告白されました。
その時はあまりのことにTちゃんのことも忘れていました。
Sと私は付き合うことになりました。
Tちゃんには友達関係のこともあったし、黙っていました。
ある日から私はイジメの対象になってしまいました。
Tちゃんにも相談しました。Tちゃんは真剣に話を聞いてくれ、つくづく親友で良かったと思いました。
でもイジメは日に日にエスカレートしてゆき、私は数日休むことにしました。
そしてある日コンビニの帰り道、突然前に黒いレインコートの男とも女とも分からない人が私の前にあらわれました。
その人は突然ナイフを取り出し私に襲い掛かってきました。
私は必死に逃げましたが、こけてしまいもうダメだと思いました。
肩を刺されました。その時その人が初めてしゃべりました。
『ユルサナイ、ナンデアンタナノ…』
声で女だと分かりました。その時偶然通りかかったおじさんに助けられました。
ナイフの女は走り去り、見えなくなりました。
あとで病院に行き、警察に調書をとられ、ショックで部屋に引きこもっていました。
久しぶりに学校へ行くと、Tちゃんが走りよってきてくれました。
やはり心配してくれれいるんだなぁ、と少しうれしくなりました。
『肩大丈夫!?S君心配してたよ?』
え…………?
何で肩怪我してるの知ってんの?
肩は見えてないじゃん…アレ、ていうか何で襲われたこと知ってるの?
まだ学校の人には言ってないよ…
S君が心配する分けないじゃん…
『Aをこんなめにあわせるなんて、あたし犯人ユルサナイ…』
その言葉には聞き覚えがありました…。
後にわかったことですが、イジメの犯人はTちゃんでした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話