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中編4
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nine words

私は最近一人暮らしを始めたばかりで、今のアパートを見つけるのもかなり苦労した。

だが、ようやく生活も軌道に乗ってきた。そんなある日の午前1時。

私はリビングでテレビを見ていた。その時、突然携帯と家の電話が同時に鳴り出した。

家の電話に先に出た。友人からで、ちょっと焦っていた。

「どうしたの?」「よかった、起きてた。変なメール来てない?」「メール?」「なんか英語のメールでさ…携帯鳴ってるよ?」

私は後回しにしていた携帯を開いた。メールだった。そこにはこう書かれていた。

1em#g:wt4diks%7wmhtxrcb&j7mdyvbqak+luh_/qyv3jmp!8mhxgbfmeq5gxgqnb??hil9kmzxyutrobh]g2zwbd*gj&hi-ur>vzx

Ill give you ten minutes.Find my message...START!

HINT:nine words

知らないアドレスからだった。

「…こっちにも来た」「時刻は12時57分、来た内容は訳の分からない文字の羅列の後、「10分以内にメッセージを探せ」というものだった。「何なのこのメール?」「わからない。なんか気持ち悪いんだけど、答えも気になるからちょっとやってるんだ。時間まであと5分くらい…」「じゃあ一緒にやらない?」

私達は電話で相談しながらこの問題をやってみることにした。相手にしないほうがいいとは思っていたが、なんとなく、答えないといけない気がしていたのだ。

1:04。

私達は頭を抱えていた。全く分からない。ただの文字の羅列にしか見えない。まずヒントといってもnine wordsという情報しかない。

「分かった?」「全然。…でもヒントに9文字ってあるよね?あの中に9文字の何かがあるんじゃないの?」「そうなんだろうけどわからないね…」

1:07。

「あぁ…私ゲームオーバーだ」友人のほうはもう10分経ったのだ。その時、電話越しにインターホンの音が聞こえた。私達は凍りついた。

「ねぇ……誰か来たの…?」「夜中だよ!?そんなわけないじゃん!…このメールのせいかな…」「大丈夫だよ!きっと…。一応ドア越しに覗いてくれば?開けなきゃいいんだからさ?」 「うん…。すぐ戻るから…」

友人は電話を切らずに置いて、玄関に向かったようだ。

私達は凍りついた。

「ねぇ……誰か来たの…?」

「夜中だよ!?そんなわけないじゃん!…このメールのせいかな…」

「大丈夫だよ!きっと…。一応ドア越しに覗いてくれば?開けなきゃいいんだからさ?」

1:08。

友人は戻ってこない。どうしたんだろ?まさか…しかしこちらもあと2分しかないので、ひとまず問題に取り組むことにした。

こんな制限時間に意味はないと分かっているはずなのに、私はとても焦っていた。

私は友人の言った「9文字」に注目した。この中から9文字の共通点のある言葉を探した。

1:09。

あと1分。私は何故か冷や汗をかいて、心臓がバクバクしていた。

だが、こんな切羽詰まった時に私は冷静だった。

全神経を携帯の画面に集中させた。

そして見つけた…数字だ。数字はたしかにこの中に9つしかない。

しかし、なかなかそこから先に進めなかった。だが、ここで更に私に天啓が下った。

「数字の後」

そう、数字はそのあと何字先に答えがあるかを示しているのでは?そうなると、最初の1が示すのは「e」だ。

じゃあ次の4は「s」…

こうして、私はこんな文字を導き出した。

e s c a p e n o w

escapenow…Escape now「すぐ逃げろ」!?

私は戦慄した。友人は未だに戻らない。

もしかして、10分以内に家から「逃げなかった」からではないのか?もう悪戯とは思えなかった。

時計を見た。ちょうど1:10を回ったところだった。

時間がもう来てる!

逃げなくては…私は玄関に走った。

しかし、ドアノブに手をかけ、想像してしまう。

もしドアの向こうに…いたら…

しかし、ここにいては同じことだ。私は意を決してドアを開けた!

そこには誰もいなかった。

まだ間に合う!

私は鍵もかけずに外に飛び出し、外の通路を走り、階段を駆け下り、近くのコンビニに急いだ。

そこがゴールに思えたのだ。

静かな夜の住宅街に、私の走る足音が響いた。

逃げ切れる。私は安堵していた。

そして、あと2つ角を曲がったらコンビニだというところで、メールが来た。

もしかして、もしかして友人が戻ってきたのか?

そして電話に出ない私を心配してくれているのか?

何も起きなかったのか?

私は携帯を開いた。

差出人は10分前のメールのアドレスだった。

こう書かれていた。

G A M E O V E R

そして、

後ろから、肩を掴まれた

『今朝、〇〇市の路上で右肩から右腕にかけてをもぎ取られた遺体、マンションの玄関前で首が無くなっている遺体が発見されました。

どちらも携帯電話を握りしめており、同じ差出人から、同じ内容のメールが送られていて…』

「へぇ…」

夜11時。僕はテレビでこのニュースを知った。

「メールねぇ…」

ブーッブーッ

携帯にメールが来た。

しかし、差出人は知らない奴だった。

内容は訳の分からない文字の羅列の後、「10分以内にメッセージを探せ」というものだった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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