実話なので怖くないかもしれません。
私が小学生の頃の話です。
朝、学校へ行く途中の草むらに子犬が4匹ダンボールに入れられて捨てられていました。くんくんくんくん鳴いて本当に可愛くて可愛そうだったのですが、家に連れ帰るにはもう時間的に余裕はありませんでした。と言って、持ち帰ったところで
うちの母親が許すはずもありませんが・・・。
その日、学校では一日中子犬のことだけを考えて過ごし、学校が終わると
一目散でその場所に行ってみました。
うすうす既に誰か大人が何らかの処置をして、いなくなっていると思っていたのですが、雑草の丈が長く気づかれなかったのかまだ子犬たちはいました。が、喜びもつかの間、全て息絶えていました。
友達が気持ち悪がって制止するのもかまわず一匹づつ手にとって確認してみましたが子供の私でも死んでいることはわかりました。
その日、家に帰ってその事を親に話すと母親はあたかも私が捨て犬を拾ってきたかのように不機嫌になってしまいました。
今でもあの性格の狭量さは理解できません。
私が恐怖を感じたのはその日の夜です。
一人で寝ていたのですが、私の部屋のドアの隙間から一匹の中型犬らしき物が入ってきて私の布団に鼻面をつけながら興味津々に私の周りをぐるぐると回っていました。(言うまでもなくうちに犬はいません。)
大の犬好きな私でさえ恐怖でおびえてどこか消えて~と心の中で願い続けるとまたドアの隙間から帰っていきました。
翌朝、家族には黙っていました。言ったところで母親がまた不機嫌になるだけのことですから。
だけどあの犬は何をしにきたんだろうと思いました。きっと子犬の母親です。母犬は生きているのか死んでいるのかわかりませんが、子犬を探していたのか助けなかった私を非難しにきたのか。
あの時は怖かったけど今では悲しい思い出です。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話