私が、肝試しに行った時の話です。
私は去年の夏、中学のときの友達と
心霊スポットに肝試しに行くことになりました。
その心霊スポットは薄暗い林の中にあり、昼間じゃつまんないから夜になったら行こう、ということになり
夜まではみんなでテレビ見たり花火やったりしていました。
夜になり、いよいよ肝試し、車をとばして目的地には2時間ぐらいで着きました。
真っ暗な林が私たちの目の前に現れます。
そこだけ不自然に林が残っていたのを覚えています。
入り口には何やら ひも?のようなものが何重にも張り巡らされていました。
相当古いのか、何か文字が書かれていたようですが
かすれて読めませんでした。
海中電灯を照らしながら私たちはそのひものようなものをくぐり、
中に入っていきました。
しばらく歩いていくと、ちょうど林の中心地点ぐらいでしょうか。
祠があったんです
その周りにはびっちりと、お地蔵さんが並んでいます。
友達は、なんだこれだけかと海中電灯で辺りを照らし始めました。
お地蔵さんを一体一体照らし一通り周りを照らし終わったあと気付いたんです・・・
「あれ?」
道が無くなっていたんです。ここまで来た道が・・・
どこを探しても無いんです。
仕方なく、とりあえずここから出ようということになり、
みんなで歩き始めました。
しばらく歩いていくと、前方に広いスペースが見えました。
「出口か?」
誰かがそう言いました。
みんなその言葉に安心してそこに向かって走りました。
驚きました・・・
また、あの祠に戻ってきていたのです。
周りには先ほどのお地蔵さん。
みんなパニックになり
騒ぎ始めました
「なんでだよ!」
「ふざけんな!!」
「これ、マジでやばいって!」
「分かってるよ んなこと!!」
それからは みんな、ひたすら走り続けました。ほんとにみんなパニックでとにかく前へ前へと走りました。
そんな中、私を含め、全員がこんな声を聞いていました。
「帰りたい?帰さないよ・・・」
私が聞いたのは若い女の声でしたが、友達は年老いた老婆の声、低い男の声など様々でした。
この声が私たちに追い討ちをかけます。
みんな半泣きで必死に叫びました。
「帰してくれよ~!!」
「ここから出せ!!」
「もう来ませんから!!」
すると前方に赤い光が見えました。
みんな、すがる思いでその光に向かって走りました。
それはパトカーでした。
違法駐車をしていた私たちの車を取り締まっていたようです。
私たちは助かったと思い、警官に駆け寄りました。
警官「お前らここに入ってたのか!?」
違法駐車のことよりも、ここに入っていたを先に聞かれました。
私たちはここに入って起こったことを全部話しました。
すると警官は
「立ち入り禁止のテープが貼ってあっただろ!」
友達「いや、字がかすれててよく読めなくて・・」
「しかし、ここに入って出てこれるなんて運がいい!
ここは神隠し林なんだ。
入ると帰ってこれなくなる。
まぁ、拾った命だ、大事にしろよ」
とだけいい違法駐車の話を警官は始めました。
あとから聞いた話なんですがこの林は江戸時代からあって、
処刑場だったそうです・・・。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話