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短編2
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潰れてしまった店

私が昔住んでた所の近所には、そのまた昔金物屋をしていた潰れてしまった店がありました。

営業していたのは老夫婦で、店と店の前にたっている看板だけが残っていました。

その老夫婦の奥さんの方は道で何度か会った事があったのですが、旦那さんは一度もありませんでした。

しばらくすると奥さんの方ともめっきり会わなくなりました。

ある夜の話です。

私はタバコを切らして近くの自動販売機まで歩いて買いにいきました。

自動販売機は、その金物屋の斜め前にありました。

タバコを買った後、帰ろうとした瞬間、斜め後ろの方で『バタンッ!』と音がなりました。

振り返ると金物屋の看板が倒れていました。

私は看板の所に行き看板を起こしました。

すると、真っ白な板に文字が書かれていた看板は赤色に染まってました。

綺麗に塗られてる訳ではなく、塗り方が非常に雑でした。

街灯と自動販売機から放たれる光で色とその正体まで分かりました。

血でした…。

すると今度は後ろの方から何者かに肩をポンポンと叩かれました。

振り返ると老夫婦の奥さんがいました。

私は「ど、どうもこんばんは」と挨拶をすると、老夫婦の奥さんはこう言いました「うちで昔売っていたこの包丁切れ味抜群だよ…こんな風に人の首まできれるんだから…フフフ…」といって私に血まみれの包丁と老人の男の首を差し出してきました。

びっくりした私は一目散に走って帰りました。

それから引っ越すまでの間は、その店の前は通らず、タバコも別な所で買うようにしました。

一つ気になるのは誰の生首を持っていたかです。

ひょっとして旦那さんの生首だったのでは…?

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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