俺が体験したリアル話。
俺は彼女と遠距離恋愛してる。
3日置きくらいに電話してるんだけど、これはその時起こった話。
俺は仕事で異動になって地元を離れて都内にやってきた。
仲の良かった先輩も一緒に異動で同じ寮。
夏だし明日は休みだし。
肝試しでもいっちょ行くか!
ってなって有名な某トンネルにやってきた。
先輩がケータイのムービーで俺を映す。
先輩『はい!真夏に最適!肝試しやっちゃうよ〜』
俺『雰囲気出まくり…やばいっすね』
先輩『これお前の彼女に送ってやろう!』
ムービーなんてとれても約三分。
その三分で先輩はずっと俺とトンネルを交互に映してた。
先輩『何か出たらどーする?俺悲鳴あげちゃう!』
俺『先輩が悲鳴あげても助けませんよ〜』
笑いながら会話をしながら入口付近に立った。
さすがに雰囲気出まくってて怖くて中までは入る勇気がなかった。
先輩『俺達は今〜某トンネルの入口に来ました!怖いですね〜』
先輩は自分を映したり俺を映したりしながら喋りつづける。
先輩『幽霊さん!成仏しましょう!来世で会いましょう!』
ちょうどその言葉で プツッと動画の撮影時間が終わった。
俺『何か怖いっすね。もう行きましょうよ…』
その時だった。
暗いトンネルの奥深くから響くように読経のようなもんが聞こえ始めた。
俺『…え?』
一瞬ビクッとして心臓がドクンドクンいったのを覚えてる。
『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙』
ひっくい声。
どーやったら出せるのかってくらい低い唸り声も雑じって聞こえる。
俺は放心状態だった。
俺『先輩!ヤバイっす!行きましょう』
さっきまで騒いでいた先輩の方を見ると顔を引き攣らせながら携帯電話を見つめていた。
先輩『おい…これ…』
先輩がぶるぶる震え出して俺に携帯電話を押し付ける。
俺もパニックすぎてもう訳が解らなかった。
俺『とっとにかく早くここから離れましょうっ!!!』
俺は先輩の腕を力の限り引っ張って車に戻る。
唸り声が耳から離れなかった。
震える手を落ち着かせてハンドルを握って急いで山を下りた。
寮に帰るまでずっと無言だった。
寮に着く手前で先輩が口を開く。
先輩『ヤバイのが撮れた…』
俺『先輩もあの声聞こえましたよね?』
先輩『声も聞こえたし姿も見えた…』
先輩は再び自分の携帯を俺に渡す。
俺は再生ボタンを押した。
もう頭が真っ白だったけど指が勝手に動いた。
俺が映って先輩がふざけ始めた場面で俺はぞっとした。
俺を映した後、先輩が自分にカメラを向けた場面。
よく見るとトンネルの奥に白いものが映ってる。
またパッとカメラが俺を映すとトンネルの奥の白いものがさっきよりも大きく見える。
説明下手で悪いんだけど、映像が変わる度にトンネルの奥の白いものが近付いてきてるって感じ。
その白いものはどんどんカメラに向かって近付いてくる。
徐々にはっきりしてきて姿が女のように見えた。
白いワンピースみたいなのを着た女。
その時だった。
先輩『幽霊さん!成仏しましょう!来世で会いましょう!』
先輩の背後にまで迫った女は画面が消える瞬間先輩の首に手を回していた。
俺、半狂乱。
先輩は青ざめててどーしようってずっと言ってた。
そん時かな。
メールが返って来ないのを心配してか彼女から着信。
こんな時だったからこそ彼女の声聞いて安心したくてすぐに出た。
俺『…もしもし?』
彼女『もしもし?何かあった?』
俺『あ、ごめん。実は…』
事を話そうとしたとき電話が切れた。
と言うか切られた。
霊の仕業かと思って焦ってかけ直す。
繋がった時は少し安堵した。
俺『もしもし?今電話切った?』
彼女『…女と遊んでるなら電話しなくていいのに』
その言葉を聞いた時俺は背筋がピンって凍った。
俺『…は?いねぇよ?』
彼女『じゃあ何人でいるの?さっきから後ろでいっぱい声するんだけど。』
俺は後ろを向けなかった。
彼女は続けてこう言った。
彼女『喧嘩でもしてるの?殺す殺す言われてるけど…』
俺は一旦電話を切ってすぐに先輩と車を降りる。
ヤバイことになった。
そう思いながら無我夢中で寮に駆け込んだ。
そこからの記憶があまりない。
彼女に電話をかけ直したけど通じなかった。
頭がパニクっててただ布団でぶるぶる震えながらいつの間にか寝てた。
朝起きた時メールが36通来てた。
件名はなし。
『死んで』
この一言が36件立て続けに来ていた。
急いで彼女に電話をしてみた。
俺『…昨日はごめん、実は昨日…』
そこから昨日の出来事をあらかた話してメールの件を尋ねてみた。
彼女『…あたし送ってないよ?昨日友達と飲んでて途中で電池切れちゃって』
彼女に推され先輩と一緒にお祓いに行った。
あの後寝てる間に先輩は三回くらい金縛りにあったらしい。
霊媒氏さんに散々怒られた。
ヤバイ女とか武者とか男とか連れて帰ってきちゃったねって言われた。
とりあえずもう二度と行かない。
遊び半分で行った自分が憎らしくてしょうがなかった。
文章下手ですいません。
俺が初めて経験した怖い体験でした。
怖い話投稿:ホラーテラー ぽんじょさん
作者怖話