二人目の子供の出産の時の話です。
いよいよ出産ということで分娩室に入ると、カーテンで仕切られた隣のベッドでも、出産している様子。
しかし、実は、隣は死産。
お腹の中で赤ちゃんが死んでしまい、月齢も進んでいたため、出産と同じように、陣痛を起こし分娩させたようでした。
隣からは、女性の啜り泣く声が聞こえてきました。
その後、私の分娩が始まりましたが、隣にはまださっきの妊婦さんがいたので、関係ないけど、申し訳ない気持ちでいっぱいになり、イキむにもなかなか集中できませんでした。
元気な赤ちゃんを無事に出産しましたが、隣の人が気になってしかたがありませんでした。
その夜、出産の疲れもあり早めに寝たからか、夜中に目が覚めました。
何かの気配がします。ヤバイ!と思った私は目を閉じ、布団を頭から被りました。
その気配はどんどん強くなり、カーテンレールの上から覗くようなものに変わりました。
しばらく気配はありましたが、気が付くと元の病室の空気に戻っていました。
実際に見た訳ではありませんでしたが、死産だった水子のような気がしてなりませんでした。自分が普通に元気な赤ちゃんを産んだから…という後ろめたい気持ちがあったからかもしれません。
今でも時々、その事を思い出します。
駄文、読んでくださってありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー ママさん
作者怖話