ミーンミーンミーン…。
1995年7月8日
借り家のボロアパートの
202号室に僕はいた。
『あちぃ〜』
扇風機からはほとんど温風しか吹いてこない。
何気なくポストへと足を運び、リビングで郵便物を確認する。
[衝撃の9日が降臨する!!
全台大解放 明日開催
パチンコ○○○]
『ここいつもださねぇじゃんかよ!』
パチンコのチラシを丸めてごみ箱に投げる。
未納の電気代の徴収書
友人からの茶封筒
うどんの出前表
いつもと変わらな…
くない。
この封筒…
亮佑からだ。
ハサミで上部を切り、中身を取り出す。
*******
さかじへ
俺さ、お前に言ってなかったことがあったんだ。
昔、あの寺に数人で肝試しに行ったことあったよな。
あの時、お前だけ違う部屋にいたよな??
それ正解だったんだよ。
この手紙届いた時、まだ俺この世にいんのかな
他のみんなおかしくなっちまって、もう訳わかんねぇ
これ一応渡しとくよ。
じゃ今まで友達でいてくれてありがとうな!!!
PS・もし生きてたら頼むからこの手紙捨ててくれ(笑
*******
なんだよこれ??
封筒の中から
変な動物の角?みたいな物が入っていた。
二ヶ月前
亮佑に誘われて、廃墟の寺に肝試しに行った。
他に亮佑の高校の友達三人が来てたけど、俺は知らない奴だったから、特に絡まなかった。
『なんかすげーもの探そうぜ!!』
なんて亮佑が言い出すからみんな必死に色々と探索してた。
俺はひとりで別の部屋行って、探すの面倒臭かったからぼけ〜っとウロチョロしてた。
『うわぁ〜!!!!!』
誰の声か知らないけど、叫び声を聞いて一目散に寺からダッシュした。
-つづく
また書きますわ!
怖い話投稿:ホラーテラー 猿飛さん
作者怖話