中編5
  • 表示切替
  • 使い方

呪いの動画

一年前、実際にあった話です。

長文だしうまくまとめられてないので、暇な方だけ読んでやって下さい。

不景気の波を受け仕事量が激減し、一週間に三日しか仕事がなく休みを持て余していた私は夜中までテレビを見たりパソコンをいじったりして夜更かしをしていました。

「明日も仕事休みかぁ〜、朝早く起きてもどうせやる事ないしもう少し起きてよう・・・」

時計をみると深夜の2時半

なにか面白い深夜番組はやってないかとテレビをつけてチャンネルを変えていく。

「ちぇっ、通販番組ばっかかよ」

めぼしい番組はなく渋々パソコンでYouTubeを見はじめる。

私はよく怖い話をYouTubeで見る。

あとで怖がるくせに興味本意で見てしまう典型的なホラー好きだ。

そのためいつも検索する

「怖い話」はほとんど見てしまっていてグルグルとまだ見たことのない怖い話を探しつづけていた。

「これも見たやつだよ」

そんな事をつぶやきながらふと時計を見ると深夜3時過ぎ。このままグルグル検索しててもらちがあかん。

そう思っ私は検索のカテゴリーを怖いから呪いに変えて再度検索をした。

ちなみにビビりな私は呪い系の話を見ると本当に何かあるんじゃないかと思い、呪いのジャンルは避けていたのですが、その日に限り「今日は遅いしひとつだけ怖いの見て寝よう」と思い 検索をしてしまったのでした。

いろいろな呪いの類の動画があってどれにしようか迷っていたのですが、ふと気になるものを見つけた。

「この画像を見る時は注意して下さい」

そう書かれていた動画に目が止まり

「?どういう事だ?」と思い気になりクリック。

動画が流れ始めた。

最初は黒い画面。

それがしばらく続く。

「なんだこれ?なにも流れない・・・」そう思いこの動画の再生時間を見ると4分と40秒

「またまた〜不吉な時間に設定しちゃって〜」そう思い少し小馬鹿にしつつも再生を続ける。

その間も真っ黒な画面はしばらく続き、いたずら動画か?と思い私は停止ボタンをクリックしようとマウスに手を伸ばした。

「ブッ」

視界が一瞬にして暗くなった!

停電だ!

少し焦りつつもすぐ状況を理解した。

しかし違った。

パソコン以外のすべての電気が消えたのだ。

それに気づいた瞬間パニックに落ちる。

「は?嘘だろ?なんでパソコンだけ!!」

背筋が頭にかけて電気が走り寒気がした。

心臓がバクバクいっているのが耳で聞き取れるほどなっている。

「とにかくパソコンを切ろう!」

そう思ってマウスを動かすが反応がない!

「やばい。こうなったら強制終了だ!」

電源に手をかけようとしたその時

(デン・・・デン・・・デン・・・デン・・・デン)

パソコンからエラー音がなり始め私は固まった。

(デン・・・デン・・・デン・・・デン・・・デン)

音が一回鳴るごとに動画の画面が赤くなって行く。

(デン・・・デン・・・)

真っ暗だった部屋が赤い光に染まっていく。

私は泣きそうになりながらも、とにかく部屋から出ようする。しかしパソコンからどうしても目が離せず、赤い動画を見ながら後ずさりし部屋のドアまでなんとか辿り着いた。

(あとはノブをひねって外に出るだけ・・・)

ノブに手をかけ、ドアを開けようとしたその瞬間

『コンコンコンコン』

「!!」

ドアをノックされた。

親は寝ていて起きてるはずがないと分かっていたのだが、わらをも掴む気持ちで話かけた。

「母さん?」

『ドン!!』

私の期待は恐怖に変わりすぐドアのカギを閉め叫んだ。

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

いい歳して恥を捨てて叫ぶが状況はなにも変わらなかった。

なんでこんな動画開いたんだ!

どうしようどうしよう・・・

私は自分を見失いそして呪った。

パソコンはヴーヴーとは苦しそうな音をたてながらも未だにエラー音を鳴らしつづけていた。

後ろのドアは静かに沈黙しているが何かいる気配はあった。

部屋の外の何かが気になりそっとドアを耳を当て気配を探る。

「ミシミシッ」

床の音が聞こえた。

やっぱり誰かいる・・・。私はうなだれながらも成すすべなくその場から動けずにいた。

するとドアの向こうからぶつぶつとなにか言っている。

「まで・・・るの?・・・たのに・・・・・・るの・・・」

よく聞こえなかった。

さらに耳をドアに当て声を聞くと

「・・・あなたまで私を怖がるの?私にはあなたしかいなかったのに・・・」

そう聞こえた・・・。

恐怖が薄れ悲しみが伝わって来る。

「こんなに待ってるのに・・・一人はもう嫌なのに。お願い、無視しないで。」

悲しそうに訴えるそれが可哀相でならなくなった私は恐る恐るそれに話かけた。

「だれ?なにかあったの?」

「部屋の中に入れて。私を怖がらないで・・・」

私はカギを開け、静かにドアに手をかけた。

すると向こうからドアが勢いよく開き目の前に赤い女が口を開けて立っていた!

その手にはボロボロになった赤ん坊を抱き

「ぁぁぁあ゛あ゛」

と声を荒げていた。

女はゆらゆらとその場で揺れまるで赤ん坊をあやすかの様にたたずんでいた。

「○○!どうしたの!!あんた、大丈夫?!」

母の叫び声で気がつくと私は廊下に倒れていた。

一夜明け、私は両親に昨晩体験した事を話した。

絶対信じてもらえないと思っていたのだが、意外にも母は信じた。

と言うのも母の話によると昨日の晩、私の部屋から聞き覚えのない声がして、こんな朝方に誰か来ているのか確かめようと部屋に入ろうとしたらしいのだ。

だけど部屋にはカギが掛かっていて入れず、ノックをしたらしいのだ。

すると私が

「あ゛ーあ゛ー」と声にならない声で発狂していたらしいのだ。

母はすぐ父を起こしに行き、私の部屋に戻って来たところ私が廊下で倒れていたらしいのです。

あの動画は一体なんだったのか、そしてあの子連れの霊との関係がなんだったのか・・・今は恐ろしくて真相を確かめる気にもなりません。

パソコンはウィルスにやられたのか起動させてもあの時の気味の悪いエラー音が鳴り続けるだけで使い物にならなくて、一応お祓いに出してから処分しました。

長文ですみませんでした。呪いの動画には気をつけて下さい。

怖い話投稿:ホラーテラー ジャンゴさん  

Concrete
コメント怖い
0
2
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ