初めて投稿させて頂きます。
今から十五年前僕は仕事で青森から東京築地までトラックで魚を運ぶ仕事をしてました。
その日は11月の寒い日渋滞にハマらず順調に東京入りし時間は確か午前2時頃、まだ築地で魚を降ろすには時間があったので少し仮眠しょうと思い築地市場まで100m位手前の高層ビルの並ぶ通りにトラックを止めラジオを聴きながらいつの間にか寝てしまいました、夢うつろに何か「ぶぅーふぅー」と言う声に目が覚めましたトラックのパネル時計は午前2時40分を指していましたお笑いタレントのラジオの音に混じって「ぶぅーぶぅー」と僕の目を覚ました子供の声が確かに聞こえます、ラジオのスイッチを切っても20秒位に一度「ぶぅーぶぅー」と聞こえます。
僕はタバコに火を付け気分転換に高速のパーキングエリアで買って置いた冷めたブラックコーヒの缶を開けて飲み干しました。
通りはたまにタクシーやトラックが走り抜けています。
ふと歩道側の助手席側の窓を見ると笑顔で可愛い3〜4才位の男の子がトラックの窓の外側から窓を道代わりにしてトラックのオモチャで「ぶぅーぶぅー」と言いながらオモチャのトラックを上下左右に手で動かしていました、こんな時間にそれも12トン車の高い窓の外で、そんな事ありえません。
僕は外に出て助手席側に回りましたが男の子は居ません。
念のためトラックの周りを確認しました、そうしたらトラックの左後輪で花束とお供えのトラックのオモチャを踏み潰してたんです。
おそらくこの場所で交通事故で亡くなったんでしょう。
僕は急いで築地市場に向かい一番で魚を降ろし、市場入り口近くの交番でオモチャ屋の場所を聞き店の開くのを待ちました。
現場に戻った僕は花束と線香そしてトラックのオモチャを供え、手を合わせました。
今でも思うのですが、何故お供えを踏み潰してたのにあの男の子笑顔だったのかです、きっとトラックが好きだったのではと勝手に解釈していす。
怖い話投稿:ホラーテラー 信さん
作者怖話