短編2
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宅配便

これは数年前、私が住んでるアパートに、ある宅配便が届いた時の話です。

宅配員「すみませ~ん」

私が家のドアを開けると、かなり大きな段ボール箱を抱えてる宅配員が立っていました。

宅配員「すみません。○○さんのお宅でしょうか?」

私「いいえ。△△ですけど」

宅配員「そうですか。申し訳ありません。このアパートに○○さんて方はいらっしゃいますか?」

私「いやぁ、分からないっすねぇ」

普段、アパートの人と付き合う事がなく、今でも隣の住人の名前くらいしか分かりません。

宅配員「そうですか。申し訳ありませんでした」

と言い、去っていきました。数時間後、また同じ宅配員がやってきました。すると、

宅配員「先ほど、送り主の方に連絡を取ったところ『住所に間違いは無い』とおっしゃってました。それで、受け取り主の方にも連絡を取ったのですが、同じく『住所に間違いは無い』とおっしゃってました」

私「でも私は△△ですし、○○さんなんて人は知りませんよ」

と言いました。

宅配員「分かりました。もう一度、送り主と受け取り主の方に連絡をとってみます」

と言い、また去っていきました。

それから30分程経ってから、また同じ宅配員がやってきました。すると今度は

宅配員「やはり送り主の方も受け取り主の方も『住所は間違い無い』とおっしゃってました。受け取りの方が早急に荷物が欲しいとおっしゃってまして、『1時間後にお宅まで荷物を取りに来てもよろしいですか?』とおっしゃってたのですが、よろしいでしょうか?」

私は断る理由も無かったので、OKしました。持った荷物は、かなり重い物でした。

そして、1時間経ったのですが誰も来ませんでした。それから2時間、3時間…とどんどん時間は過ぎていったのですが、一向に受け取り主らしき人は現れませんでした。それから1日、2日、3日…と経ったのですが、誰も現れませんでした。仕方ないので、私は住所を書く紙に書かれてた受け取り主の電話番号に電話をかけました。すると

「お客様のおかけになった電話番号は、電波の届かない…」とガイダンスへつながりました。もう一度かけると今度は荷物の中から着信のバイブレーションが聞こえました。おそるおそる開けると、なんと中身は携帯と人の切断された腕が入ってました。その後もちろん警察に連絡したのですが、どう解決したのかは未だに知りません。1つ謎に思うのは、宅配員と受け取り主が電話で会話してた事です。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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