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中編3
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前の彼女

初投稿。そんなに怖い話じゃないと思うけど、実話です。時間があったら読んでくれ。

もう十何年も前の話。大学時時代の彼女には霊感があったんよ。あれはマジだったと思う。一緒にいる時間に、不思議なことが沢山あったんで、いつの間にか彼女の霊感を信じるようになってたね。例えば、新宿のアルタ前を歩いていると、突然、「あっ」と叫んだかと思うと、普通に歩いている人から途端に目をそらす。「何?どうした?」なんて問いかけると、「今の人、もうすぐ死んじゃう」「えっ!!なんで???なに、なに、どうして死ぬってわかるの?」「だって黒い光に包まれてたから・・・・。」

この頃、「オーラの泉」とか当然やってなかったから、光が人を包むとか、俺には意味が全くわからなかったわけ。何?光なんかが人から出てくるものなの?ってレベルだった。だから色々と聞いてたなあ。黒は死ぬ人でとか、赤はとか、青は、とかもう正直全部忘れたけどね。「オーラの泉」を初めて見たときには当然思ったよ。やっぱあの時の彼女は嘘じゃなかったんだってね。

彼女、かわいそうなのが、良く浮遊霊がついて来ちゃうこと。オーラが見えるだけじゃないのね。この一週間、ずっと男の人がくっついているとか、ひどい時は、駐輪場で男の霊から首筋を舐められたこともあって、泣きながら俺のアパートに上がりこんできたこともあった。他にも彼女はアパートの2階に住んでたんだけど、ある時、ベランダに子供の幽霊が浮いてるのがわかるんだって。そしてカーテンを開けずには居られなくなって、開けたらやっぱり女の子が浮いてたとかね。やっぱその度に彼女はびびっちゃうわけ。ほんとかわいそうだったなあ。

そうそう、不思議というかね、一般的に、浮遊霊って家の中にまでガツガツ入って来ないって言ってたなあ。例えばその当時俺も彼女もアパート借りてたけど、色々な幽霊達はすべて部屋の外までなわけ。幸運なことになぜか玄関までとか、窓やベランダまでが精々で、家に入ってくる霊は一体もいなかったね。彼女曰く、基本的に中まで入ってくることは遠慮するらしいし、それがほとんだって。

だけどね、1回だけ、本当に1回だけ、入ってきそうになったことがあった。彼女は恐ろしくなって電話してきたよ。「助けて、入ってこようとしてる。早く来て」って!なぜかその時、俺はおばあちゃんから教えてもらったことを思い出して、「俺が行くまでに紙に南無阿弥陀仏って書いて窓に貼り付けてろ!」なんてアドバイスしたのよ。急いで自転車で駆けつけるんだけどその当時、携帯なんて持ってなかったから、到着するまで本当に心配だったことを覚えてる。

結局そいつは侵入してなかったんだけど、彼女曰く南無阿弥陀仏のお札が効いてるとのこと。それ以来、彼女もそのお札張り続けてたよ。見た目、ただの手書きの紙切れだったけどね。別にお金をかけて高価なお札を買う必要はないのかもしれない。

ちょっとダラダラと書いてすまん。

ただ、ここ読んでたら当時の彼女を思い出してね。

あと、二つくらい不思議な体験があるので、このあと、また、投稿します。

怖い話投稿:ホラーテラー tadyさん  

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