以前私は警備の仕事をしていたんですが、その時に体験した話を書きます。
当日私はまともな仕事も見つからず、ただ毎日をだらだらと過ごしていた。
ニートを初めて約半年、何も進展の無かった私に、微かな光が差し込んできた。
郵便ポストに一枚のチラシが入っているのを、母親が見つけ、早く仕事をしなさいと言わんばかりに、私に無言で渡してきた。
中身はこんな感じだ。
【年齢二十歳~四十歳迄の方、緊急応募しています。月給19万~、頑張り次第で給料アップ。】
私は『これだ!』と心の中で叫んだ。
早速電話をかけてた。
受け付けの女性だろうか、綺麗な口調で淡々と私の質問に答えてくれた。
面接は明日の午後2時に来てくれとの事だった。
久しぶりの仕事という事もあって、気持ちが高ぶり、心臓の鼓動が早くなっていてその日はあまり寝ることが出来なかった。
ジリリリリリン!
朝9時うるさい目覚まし時計の音で目が覚めた、いつもなら寝起きの悪い私だが今日は違っていた。
何故なら、半年ぶりの仕事の面接があるからだ!
朝から風呂に入り歯を磨き、髭をそって頭を整えて、普段は全く着ないスーツをバシッと着た。
なんだかんだしていたら時刻は12時をピッタリ指していた。
良い印象をつけるためにも早めに行っておいた方が良いという考えが、私を少し焦らした。
バシッとした格好で会社につくと、それなりに大きい会社だったので内心ビックリしていた。
入り口には、受け付けの女性が2人座っている。
おどおどした私に1人が声をかけてくれた。
女性『面接の方ですか?』
私『そうです!○○といいます!宜しくお願いします!』
少し大きい声を出しすぎたか、ビックリした表情を見せていた。
そして…1つの部屋に案内された。
中から声がかかる。
『どうぞ』
その言葉と同時に心臓が、ドン!と鳴った。
俺『失礼します』
面接中………。
ふぅ…。
ようやく面接が終わった。中身はまぁまぁの出来だったが、1つ気になる事が。
仕事内容だ。
地方のとある中学校の警備員らしいのだ。
前の人が病気で退職したために、新しい人が必要との事だった。
家からは大分遠くなるし泊まり込みだ、帰れるのは週末の土日だけだ。
正直嫌だった。
しかしそんな事は言ってられない。
私は笑顔で『大丈夫です』と答えた。
二日後印象が良かったためか、採用が決まった。
なんと明日から来てくれの事だ。
急だとかそんな事は言ってられない、私は早速次の日に備えて、寝ることにした。
その日は疲れていたせいか、ぐっすり寝ることが出来た。
ジリリリリリン!
目覚まし時計が鳴る。
用意をすませ、いざ出発!
家から車で約1時間、ようやく目的地に着いた。
向こうに着くと、正門の前に校長先生が立っていた。なんと私を待っててくれたのだ。
そんな優しい校長の説明を受けて、早速学校内を捜索。
山の方ということもあり、結構でかい。
これを1人で見回るのか…と不安になったが、楽しみの方が勝っていた。
これが恐怖の始まりだった。
警備室(小さい小部屋)に入ると、六畳くらいの和室の部屋で、テレビと机だけが置かれていた。
まぁこんなもんか…と思いつつも少しヘコんでしまった。
せめて…コタツ。
せめて…クーラー。
夏…扇風機じゃ過ごせません。
いつまでもくよくよしていても始まらない。
1日目
昼間は子供達がいるから、普通に話ながら見回りをした。
夜…。
部屋を出ると、昼間とは全く違う雰囲気に恐怖を覚える。
『マジ行きたくね~』
心のなかで死ぬほど叫んだ
暗い廊下を、懐中電灯の光だけで進んでいく。
時折、恐怖のせいか何かが走るような音や、笑い声のような音が聞こえるような気がした。
3階建ての校舎を一番上の階から見回りをしている。
一番上は特に何も起きなかった。
ホッと深呼吸をして、二階に向かう。
階段をコツコツと降りていく。
二階に着き、廊下を歩いていると、一瞬ちらっと懐中電灯に何かが映った。
え?
なんだろ…。
懐中電灯をもう一回何かあった方に向けた。
ヒッ!!
私は腰を抜かしてその場にへたりこんでしまった。
懐中電灯で照らされたのは、体操服を着ている子供の足だった。
その足がこっちに向かって歩いてきた。
うわ~~~
すいません。用事ができました。続きます
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話