短編2
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ハワイの夜

2年前の夏 友人と3人で行ったハワイ旅行最後の夜の話。

旅行最終日。最後だから部屋で盛り上がろう、と夜中までトランプをしたり、酒を飲んだりワイワイやっていたのですが、さすがに連日疲れもたまっており、午前1時頃には次第に口数も減って、ふと、気づくとは友人Bは眠っているよう。

「なんだ。だらしない」などと言っていたんですが、友人Aと二人だけになってしまい、もう限界だろうとしぶしぶ電気を消すことに。

しばらくして、誰も喋らなくなった頃、ふとAを見ると、何故かニタッと笑ってたんです。

僕も何故かつられて笑ってしまい、そのうち二人して爆笑することに。

夜中のテンションでしょうか?特におかしいことがあったわけでもないのに笑いが止まりません。

そんな感じでAと少しの間つまらない事言って笑ってたんです。

そのうち段々とまた口数が減り、多分…2時をまわった頃でしょうか。

以前にもました静寂が部屋を包みだし「あ、ついにあいつ眠ったか……。」と思っていた矢先…足元に友人Aが立っていたんです。

そして突然、笑いながら踊り始めました…

分かり易く言うと坂田歩き(分かりにくい)のような感じですね。

その滑稽な踊りにまた、笑いがこみ上げてきました。

「アハハハハ」

「あれ?」

何かがおかしい。

Aの体の位置がおかしいんです。

丁度身長が2メートルくらいの位置に頭がある…

彼の身長からすると明らかに頭の位置がおかしい…

不意に僕の脳裏をよぎったのは

「これ……浮いてないか?」

そう思うと、今までおかしかった坂田歩きが不気味な踊りに見え、僕は気がおかしくなりそうでした…。

そして……何となく彼の顔をみたんです。

「誰や、お前…。」

Aと思っていた人物は全く見たことのない奴だったんです。

そして、次の瞬間 部屋の電気がついている事に気づきあたりを見回すと 先に眠っていた友人Bが荷物をまとめていました…。

「夢か………夢やろな。」

そう言い聞かせ僕も荷物をまとめ出しました。

すると突然「お前、なんやあれ!?」と、Aが僕を怒鳴りつけたんです。 

「何か…お前と二人でずっと笑ってて、しばらくしたらお前が何も喋らんようになったやろ?眠ったんかなと思っててしばらくしたらまた、笑い始めた。

俺もつられて笑ってたんやけど……何か、お前の笑い声、聞いた事のない声やったんや。しかも、どんどん声がでかくなる。

夜中に出すような声ちゃう。

それから…お前のほう見たら……お前、死ぬほどでかい声で

こっちを見ながら笑ってたんや…」

そのまま私たちは日本に帰りました。

あれは何だったのか。今でも分らないままです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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