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短編2
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テープ

 

今からもう40年以上前の話になります。今は亡き祖父がまだ若かった頃の話

 

祖父は単身赴任で東北にいた時、赴任したばかりで1人暮らしのアパートでベータを見つけたらしい。 『今ではDVDやブルーレイが主流だが昔はVHS(ビデオテープ)やベータが主流だった。』

 

前に住んでいた人が忘れていったものだと思い、興味本位でベータを再生してみた。

 

録画されているのは殺風景な部屋。そこに椅子に座りうなだれている男が映っていた。…髪をボサボサのびていて、ガリガリの生気のない男が椅子に座りながら何やらブツブツと呟いていた。

祖父は音量を上げ男が何を言っているのか聴こうとした。

『死ぬ もう時期死ぬ 死ぬ 死ぬ もう時期死ぬ 死ぬ 死ぬ もう 死ぬ 死ね 死ね

今すぐ 死ね』

 

男はしばらく呟いていたかと思うと椅子から立ち上がり 歩きだした。次カメラに映った時には縄を自分の首に巻いて男は椅子の上に立っていた。

 

椅子を蹴り男はうめき声にもならないような 『ぐぇう゛ぅ』と声を上げ体を痙攣させながら息絶えた 。

 

祖父は映像を見ながら凍りついた。 その男が首を吊った部屋は今祖父のいるこの場所だったのだ…

 

すぐに電話で会社の人に連絡をとり 家に泊めてくれと連絡をした。 以前から仲が良かった会社の同僚なので何かあったのか聞かれた。

一部始終を同僚に話すと、そのベータを俺にも見せてくれと言ってきた。

 

後日、祖父は俺はもう見たくないからと同僚に1人で見てもらうことにした。

 

祖父が不動産屋にアパートを変えて貰う手続きをして部屋で荷造りをしていると 会社の同僚から電話がかかってきた。

『お前 あれはヤバい本当にヤバいぞ…お祓いに今すぐ言ったほうがいいぞ』

 

『わかってるよ。けどお祓いに行くほどでもないんじゃないか? 部屋だって気持ち悪いから荷造りが住んだらでるし。』  

『いや お前わからないのか? 男が首吊ってる時に 男の横でニタニタ笑ってる着物着た女はこの世の者じゃない。』

 

『は? 女 ? そんなもの映ってなかったぞ』

しばらく沈黙が続いた後で同僚からきつくお祓いを勧められた。

次の日に会社に同僚の姿はなく しばらく無断欠勤が続いたかと思うと 同僚は行方不明になった。

怖い話投稿:ホラーテラー 葬文是さん  

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