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短編2
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昔、ある同僚と仕事をしている時だった。彼は「具合が悪い」を理由に仕事を休みがちな奴だった

彼は「見える」らしい。そのくせにホラー映画や呪いのビデオ。友達と肝試しは大好きな奴だった

「明日の休み、友達と心霊スポットに行ってくる」

と、奴は言った

「別に良いけど、何かと理由つけて具合悪いとか言うなよ」

2日後、奴が出社。どうだったか話しを聞いた

奴とその友達の2人で車で向かう。なんだかんだ怖くなり昼間に行ったそうだ

車で国道から山道に1~2分走ると、今は使われていない工場の廃棄がある。

変な違和感。まず直線道路であるのにコーナーの所によくある相手の車をみるための反射板みたいなものが、左右に合わせ鏡のようにあった

そこから数メートルで廃工場に着いた

エンジンを切って2人で降りようとドアに手をかけた途端

タタタタタタタタ…

「雨か…」

と、ウィンドウガラスを見ると手形がついている

タタタタタタタタ…

その数と同じだけの無数の手形が車にあたる

タタタタタタタタ…

さすがに怖くなり

「は、早くエンジンつけろや!」

「エ、エンジンがつかない…」

2人でタバコをふかす

タタタタタタタタ…

「つ、ついた!」

エンジンが掛かり即座にそこを離れ、近くの駐車場についた

2人で車から降りると、車の右側と左側には女性のような手。上には、まるでハイハイをしているような小さな手。後ろ側にはたくましい男のものであろう手が、それぞれ無数についていた

ボンネットやバンパーなど、前側はいっさい手形が無かった。まるで正面から入った彼らをもっと中に入れようと…

その日、奴の家族全員が「黒い男のような影」を見たそうだ

後日談にはなるが、車を出し一緒に心霊スポットに行った友達は、単独事故にあい、車を廃車。彼自身は大きな怪我は無かったが、車好きな彼にはつらかったろう

彼が仕事で具合悪いと言う事や、その友達が事故を起こしたのも、決して心霊スポットのせいとは言わない。その手形だって彼らの嘘かもしれない

ただ後日、僕はその道を通る事になり、気付いた事がある

合わせ鏡は本当にあった

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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