M美は占いが好きで昔から雑誌に載ったてる占いを読んでは1日の服装など決めていました。
社会人になって自由に出来るお金が増えたので雑誌ではなく占い師さんに占ってもらう事も増えたそうです。
M美は占いを信じてるわけでも疑ってるわけでもなく占い通りにして当たったら「今日1日ラッキーだった」外れたら「こんなもんだ」と当たるか当たらないを楽しんでいました。
雑誌なんかの占いはかなり大雑把で当たったとも外れたとも言える内容ですよね。
例えば「ラッキーカラーは赤」で赤い服を着る。
その日1日何もなければ「悪い事がなくて無事だったから当たった」「良い事がなかったから外れた」 と考えようによってどちらとも捉えられます。
M美が言うには占い師さんもたいていはどちらとも捉えられれるそうです。
そんな中最近お気に入りの占い師が出来て週1くらいで通ってるとか…
その占い師さんは他と違って細かい所まで伝えてくれる…
例えば
たいていの占い師は「赤を身につけると良い事がある」 と言うのに対してその占い師さんは「赤を身につけると仕事を任される。その仕事をする時は髪をアップにすれば失敗しない」とか細かく教えてくれる。
ただ不思議なのがラッキーカラーと一緒に必ずアンラッキーカラーを口にするし髪型や服装(スカートとかパンツスタイルとか)も必ずアンラッキーも口にするそうです。
そしてその占いは絶対に当たらないんです。
赤を身につけて会社に行き仕事を任されるどころか今の仕事が打ち切りになったり…
余りに当たらないから文句でも言ってやろうかって思ったんだけど所詮占いだし「日付までは言ってません」とか切り抜けるんだろう といつ当たるかを楽しみに通ってたんだそうです。
それである日「いつもアンラッキー教えてくれるけどアンラッキーは当たるとか?アンラッキーを身につけたらどんだけ酷い目にあうんだろう」と試したそうです。
結果はラッキーだと言われた事が起きたそうです。
偶然かも知れないしと何回かやってもアンラッキーをやるとラッキーなんだそうです。
それで占い師さんに「アンラッキーがラッキーでラッキーがアンラッキーですよ。」って真逆にすると当たる事を教えてあげたら占い師さん知ってたって…
知ってるけど真逆して告げてもまた真逆になるんだそうです。
赤がラッキーと出たから赤はアンラッキーだと告げると出た通り赤がラッキーになるみたいに
だからラッキーとアンラッキーを伝えるようにしたんですって。
ただ「逆にしなさい」とか言えば更に逆になるからそれ以上は言えないとかで結構苦情もあるそうです。
M美みたいに自分で気付いた人は逆にしても大丈夫みたいでM美は今もそこに通ってます。
私もこの話を聞いて何度か行ったけどM美から聞いたせいかラッキーをやれば逆でアンラッキーに アンラッキーをやれば逆の逆でアンラッキー 裏の裏をかいて… とかやってもアンラッキーにしかなりませんでした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿野名子 さん
作者怖話