そして、祭りの一番端まできて、人混みを抜けた私が振り返ると、顔は私の足のすぐ後ろにいました。
大きく口を開いて、足を噛もうとしているようでしたが、歯は一本も無かったです。
私が「ぎゃぁあ」と叫んで逃げようとすると、その場に転んで更に大泣き。
「大丈夫?あんた、どしたんねぇ?」
おばあちゃんが助けてくれました。
私は必死に大泣きして顔の事を伝えましたが、伝わらず(笑)
見回りをしている警察に迷子として預けられました。
顔はいつの間にかいなくなっていました。
預けられて、少しして祖父母と母が来て、警察と話をしていましたが、どうも辻褄が会いません。
私が迷子になったのは、ここから結構離れた場所で、子供が一人でこんなに早く歩けないだろうと。
しかも、私が素直に「変なおっさんが追い掛けて来て、足をなめようとした。」と発言したものだから、ちょっとした事件になりました。笑
それ以来、あの奇妙な顔は見ていません。
この前、友達の子供を連れて、そのお祭りに行ったのですが、急に足元を指差して大泣きしはじめて、びっくりしました。
それで思い出して、投稿させていただきました。
怖い話投稿:ホラーテラー ヤギ(*めωめ*)さん
作者怖話