私が名古屋のとある会社で働いていたときのこと。
とある同僚の営業さんのケータイ番号が「呪いの番号」だという社内での噂があったの。
普通に通話しているぶんにはいいんだけど、留守電に繋がると、奇妙な、おかしなメッセージが流れるって。
下らないし、失礼だなと思ってたのね。
ある日私が、用事があってその営業さんに電話する事になったの。
何気無くかけたんだけど、繋がったあとにちょっと間があって、あ、これは留守番電話だなと気付いて、噂を思い出してちょっとゾクッとした。
そして営業さん本人の声で、メッセージが流れだした…
なんというか、キザっぽい、NONSTYLEの井上さんのような声で、
「今は夏…。
全ての動植物がいきいきとする
何て素晴らしい季節。
風の色さえ見えるようさ。
なのに何故だろうな。
近頃君をひどく遠くに感じるのは。
今日こそは聞かせてくれないかな。
そのわけを。
ピー(録音開始)
」
確かにおかしなメッセージでしたわ。
伝言も入れそびれましたわ。
聞き終わってからもう一度ゾクッとした。
まともそうな人だったのに…
怖い話投稿:ホラーテラー よいころさん
作者怖話