大学生の頃の出来事です。
暇さえあれば原付とばして30分ぐらいで着く、流れも緩やかで水もきれいで飛び込みなんかもできるスポットに泳ぎにいってました。
その日も昼過ぎぐらいに到着した。
昨日は大雨ってこともあり、いつもより3倍増しぐらいで濁ってたし、4倍増しぐらいで寒かった。
とは言ってもせっかく来たんでってことで顔は浸けないように始めは泳いでたんだけど、終盤はいつもと変わらず崖から飛び込んだりして遊んでた。
夕方近くなり、そろそろ帰ろうかって支度してる最中に友人の一人が、
友人 『ここって、魚おるよねぇ~』
俺 『そりゃおるじゃろ』
友人 『今度、竿持ってこよ!めっちゃでかい魚、蹴ったけぇ~ね~!』
俺 『バスじゃろ?』
友人 『バスどころのでかさじゃないよ!雷魚級よ!』
一同 『雷魚おったら泳げんわ!ハハハッ!』
ってつまらん会話をしながら原付にまたがり帰路へと出発した。
途中、すぐ近くのコンビニに立ち寄ったところ、地元報道局の車が停まってて、関係者らしい人と目が合い話しかけてきた。
報道人 『地元に人?』
友人 『ちゃいますよ!』
報道人 『昨日の大雨で子供が鉄砲水で流されたの知ってる?』
友人 『知りません…どの辺でです?』
聞く話では我々が泳いでた2kmぐらい上流での出来事らしく、夜通しで捜索活動が続けられたが今日の昼で打ち切りになったらしい。
水が濁ってたのも大雨のせいではなく捜索のために川底を掘り起こしてたのが下流まで濁った水を流してたらしい。
違うかもしれないけど…
でっかい魚じゃなかったんだね。
いてもアユ、ヤマメ、頑張ってナマズがいいとこだもん。
怖い話投稿:ホラーテラー Mr.Kさん
作者怖話