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中編4
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とん、とん、とん

 まぁ、初投稿です。文章力無い小僧ゆえ、わかりにくい点もあるかもしれないがごめんなさい。

 我が家がこの家に住み始めて、そろそろ五年。

 ある時点から我が家の特定のポイントで奇妙な現象が起きるようになった。

 それは我が家の階段。

 妹が電話しながら階段を登っていると、受話器から女性の叫び声が聞こえてきたり(その電話相手には聞こえていなかったらしい)

 なんか見えてはいけないのが見えたり、音がしたりなど……

 まぁ、普段はなーんも無いのだが何かの拍子でそういった現象が発生することがある。

 我が家は新築だ。その土地も曰く付きな場所でもなく、家を建てる際には、お祓いもちゃんとしている。

 ある時点からと言ったとおり、最初は本当になんも無いごくごく普通の家だった。だけど、この現象が始まった切っ掛けは……俺もよく覚えている。

  ……そう、こういったおかしな現象が始まったのは、多分、自分のせいだと思っている。

 あの日、あの時、あの場所で、たった記念写真を撮った。たったそれだけの行為がここまで影響するとは思っていなかったんだ。

 始まりは、そう3年前の夏の日。

 当時は高校生だった自分は、友人Aとサイクリングに出かけた。

 どこまでも続く登り道。苦労して目的地についた自分達は、記念撮影をしようって話の流れになった。

 場所は、眺めの綺麗な場所でってことで、背後の山が綺麗に写るポイントで撮影。満足して帰ることになったんだけど……

 その写真を撮った場所の近くの橋に頑丈な鉄の柵が填められているのがやけに気になったんだ。

 それから、かえって写真を現像。

 何十枚かとった写真を見ていたのだけど……一枚だけ、奇妙なものが写っている写真があった。

 ……それは二人でとった記念撮影。二人しかないはずなのに、何故か腕が5本。

 え?と思って見ると自分の肩からもう一本余計に手が生えている。

 最初は「マジかよ。すげぇ!」って初めてとれた心霊写真に二人は大騒ぎ。だけど、そんな騒ぎをしている側から、Aの携帯が鳴ってそいつは慌ててうちに帰った。

 後で聞いた話だと……親戚に不幸があったそーだ。

 このことは偶然だと片付けられた。それから一ヶ月くらいは何も無し。

 だけど、しばらくして妹が、別の日、別の場所、別のカメラで写真を撮った際、また一本余計に腕が写ってた。

 それが、切っ掛けだったのだろうか?

 夜中、変な音で目が覚めた。

 

 とん、とん、とん……って誰かの歩く音。それは我が家の階段から聞こえてくる。

 ああ、誰かが階段を登ってきたのか?と思って布団に潜るが、あることに気がついた。

 家族全員の寝室はすべて二階。そして、全員が二階に上がってきたのを自分も確認している。

 とん、とん、とん……という足音は上まで上がってくると、今度は、下へ降りてくいく。一番下までついたかと思うとまた、登ってくる。

 その繰り返し、いつまで立ってもその音は消えない。

 我が家の近辺は泥棒が多く、全員寝ると一階部分はセキュリティーが入るようになっている。

 セキュリティーが入っているかどうか、それを確認をするが、作動中を意味するランプはしっかり点灯している。

 じゃあ、階段を歩いているのは誰だ?

 布団の中で震えながら、気がついたら朝になった。

 それから、毎晩のように、その足音は聞こえてきた。

 一晩、階段を行ったり来たりを繰り返す足音は、日に日に勢いを増し最後は、最後はドタドタドタ!と階段を駆け上がる音に変わっていった。

 それが一週間。家族にも相談したが、『気のせいだ』の一言で一蹴されてしまう始末。

 で、霊感のある友人Bに相談したところ。

「あー、多分、その写真が原因だわ」

 と言う。

「ほれ、そこの端に写っている橋。○○橋だろ?聞いたことない?有名な心霊スポットなんだけど……」

 確かに名前だけは聞いたことがある確かTVの心霊特集にも出たことのある自殺の名所……じゃあ、あの柵って

「あはは、なーんか変なもん引っ張ってきたなぁ。多分妹の写真に写ったのも同じやつだろ」

 笑うな、と怒る俺に、そいつがくれたのは霊験がありそうな一枚のお札……のコピー。

「そいつを階段に張っとけ、そーすりゃなんとかなるだろ」

 A4のコピー紙に印刷したところで御利益は無さそうだけど、そいつは大丈夫、との一言。

 その日の夜。また足音が聞こえてきた。

 ドタドタと駆け上がる音……だけど、少し、いつもと違った。

 突然、外から笛の音が聞こえてきた。お祭りで聞くような和風な横笛の音。だけど、時間は深夜1時。

 通常じゃあり得ない現象だけど、不思議と、怖いって感じなく気がついたら足音は綺麗さっぱり消えていた。

 そこから先は、いつも通りの日常。夜、自分が足音に悩まされることは無くなった。

 だけど、しばらくして従弟が我が家に泊まった時、真っ青な顔でいった一言を今でも覚えている。

 知らない男が階段に張り付いている……って

 

 

怖い話投稿:ホラーテラー 名無し県民さん  

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