俺は高校を卒業し、両親と相談して念願の一人暮らしをすることになりました。
あれは7月のちょうど終わり頃の話です……
俺は○県の○市という所に引っ越しが決まりました。 両親と安い物件を何件か見に行ったのですが、その中にとんでもなく安い物件があったんです。
俺は最初なんでこんなに安いのかと思っていたんですが、聞いたところによると なんでも曰く付き[わけあり]の物件だということでした。
その物件とは前にそこに住んでいた人が自殺をし、その後にも何人かそこに引っ越してきた人が自殺をするという事故がおきている物件でした。
しかし、両親はやめときなさいと次の物件を探しにいこうとしたのですが、俺は両親にあまり高い物件を無理して借りてもらうのもなと思っていました。
しかも俺はなんだかその物件のことが気になって気になって仕方ないのです。その時は、なんだか誘いこまれているような感じでした。
俺もなぜあの時両親の言うとおりにしなかったのかと今でも後悔しています。
その後両親をなんとか説得し、その物件に決まったのです。
その何日か後に引っ越しが決まり、荷物を運んでもらってその日から住むことになりました。
夏なので、扇風機を回しながらテレビをつけていました。窓を開けていたので、すぐにその視線にきづきました。
視線の先を見てみると、網戸の向こう側に人影が見えました。急いで電気をつけみたのですが、その人影は消えていました。
最初は気のせいかと思っていたのですが、そのあとテレビを切って寝ていました。
2時をまわっていたと思います
また視線を感じました。今度は網戸の方に行って、網戸を開けて確認したのです すると、さっきの人らしき影みたいなものがベランダの下つまり道路に考えられないほどの数でこっちを向いて立っていました。
俺はその瞬間気を失ったんだと思います。 気が付いたころには朝になっていました。
昨日のはなんなだろうと思いながらも、仕事に行きました。 仕事に行ったときには何も特に起こらなかったのですが、その日の夜
ものすごい金縛りにあいました。体全体が全く動かず、ドアが開く音が聞こえました。ガチャガチャ……ドンっとものすごい音がしました。その後玄関の方から顔が血だらけで、服は作業服のようなものを着ている女の人が立ってこっちを睨んでいました。
俺は逃げたいとおもいながらも、金縛りにあっていて動けず、目だけあいている状態でした。
必死に考えついた南無阿弥陀仏を何回も心の中で唱えながら焦っていました。
すると、その女の人はかなり高い声でアハハハハハと笑いだしました。 不気味に思えたその笑い声の後、女は 「後悔…し……な……さ………い」と言ったのですが、その時はなぜそんな事を言ってたのか意味がわかりませんでした。
その女はアハハハハハとまた笑いながら玄関の方に行って消えていきました。
その後すぐに金縛りがとけて俺はしばらくぼっーとした状態になっていました。時計を見るともう朝の5時でした。
俺はすぐに玄関の方を確かめ、女がいないことに少し安心しました。
朝になり、いつものように仕事に行ったのですが、その日から何をやってもうまくいかなくなりました。 仕事は クビになり、母親はうつ病になっていました。 その日から自分の周りに他にもいろんなことが起こりだしました。
仕事で知り合いの少し霊感のあるやつがお前からすごい霊気を感じるといいだしました。 俺はあの女のこともあり、すぐにお祓いにいきました。
お祓いに行くと、あんたすごい霊を背負ってますよと言われました。 俺はえ……としばらくうつむいてたんです。 一人だけじゃないんですが、その中に一人だけ強い霊気をもった女の霊がついていますよとお祓いの人から言われました。 俺はすぐに夜に出たあの女のことだと思いました。
その後 お祓いを長い間やってもらってなんとか霊を体からとりのぞくことが出来ました。 お祓いをしてくれた人は、今 住んでいる部屋から引っ越した方がいいと言われたので、その後両親に話をして 俺はその部屋から引っ越しました。
お祓いが終わった日からは母のうつ病も不思議なくらいに治り、俺は仕事にもつくことができました。
それから、物件はちょっと高めですが、新しい所を見つけて今住んでいます。そこに住みはじめてからはもう何も起こっていませんが、あの時は忘れないくらい怖かったです。
今もあの物件はあるのか知りませんが、あの物件がなぜ曰く付きなのかわかった気がします。
今でもあの女の顔をはっきりと覚えています。
この先この体験を忘れることはないでしょう……あの女の顔を覚えているかぎり………
長文失礼しました。見てくれた方ありがとうございます。
では、 みなさんも曰く付きの物件には気をつけてくださいね……。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名NーAむさん
作者怖話