僕は都内に住む学生 だ。
しかし如何せん金が無い。
貧乏学生だ。
今日は家賃滞納で大家に鍵を変えられてしまった。
少ない家具は差し押さえられ、
着替えやらなんやらは汚ならしいズタ袋に入れられていた。
今日からネカフェ難民かホームレスか;
と、マックにてフリーペーパーを捲っていると
家賃月5000円。
敷金礼金無し。
即日入居可能。
と書かれた手書きのチラシが挟んであった。
いや、あやしいとは思った。
でも例え何か問題がある部屋でも背に腹はかえられない。
僕はこのチラシの電話番号に連絡した。
電話に出た女の人は電子音(初音なんたらみたいな)感じの声で気味が悪かったが、
〇〇駅にその不動産屋の人間が迎えに来て、
部屋を見る事になった。
駅に迎えに来たのは若い男性だった。
ニコニコと営業スマイル全開で、
一先ずは安心した。
部屋は木造アパートで古いワンルームだがなかなか綺麗だった。
キッチンも風呂も着いている。
こんな所が月5千円?
さすがに何かあるんじゃないか?と尋ねてみた。
営業「とんでもござません。この部屋には過去にさかのぼっても事件事故は何一つありません。
周辺にもいわくのある場所は存在しません。 …ただ…」
かちっ
部屋の鍵を閉める営業。
「…ただ、これから先の事はわかりませんねぇ…」
営業は静かにアイスピックの様なものを取り出した。
ヤバい、
ヤバい、
こいつヤバい、
頭の中でぐるぐるそんな思いが巡ったが体はあり得ない展開に固まる。
アイスピックは何回も僕の胸に刺さった。
なんども
なんども
なんども
薄れていく意識の中で営業の
「たまらねぇな!ひとごろしは!!」
という満面の笑みを 眺めながら僕は絶命した。
にくい
にくい
にくい
にくい
なんでぼくだけ
おまえらも
おいで
あははははははははははははは
怖い話投稿:ホラーテラー ぬこ(´・ω・`)さん
作者怖話