小学生の頃の話です
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私の住んでいる所は人が少なく山の中でした。
学校は1年生から6年生まとめても38人しかいませんでした。
私の学年は私を含め6人しかおらず、家も近かったので家族みたいな感じでした。
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村の人口は134人
全員仲が良かったし、集会もありました。
集会は子ども達も集まり、当然私達も集まりました。
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その日の集会では村長が村の人口があまりにも少ないのでこの村を全員で出て、引っ越すということでした。
村の人達は、近くにスーパーもないので賛成がほとんどで、反対する人はいませんでした。
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そこで私は5人を呼び、さらに山奥にある神社に行こうと話しました。
いつも、家族や村の人に
「あそこは神様がいるからいっちゃいけねぇ。もし行ったなら幻を見せられる。」
と言われていましたが、前々から行ってみたいと友達と話していたのでいつ行くか決めて、大人に見つからないように夜の10時過ぎに学校に集合する事になりました。
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一応懐中電灯を持ち学校へ向かいました。
私が行くとすでに全員集まっていて、すぐに出発しました
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夜の森は暗く懐中電灯は私しか持っていなかったのでとても便利でした。
しかし、乱暴なAが私から懐中電灯を奪い色々な所を照らしながら騒ぎましたが、いつもの事なので全員笑っていました。
道はずっと一本道だったので迷う事はなく進めました。
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長い間歩いているとやっと建物が見えました。
中は汚く荒れていました。
少し中を歩いていると大きな部屋がありました。
そこは明らかに変な雰囲気漂っていて、入りたく無かったのですがAが入って行ったので仕方なく入りました
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中を懐中電灯で照らすと少し大きめの箱がありました。
その箱にはお札が貼ってあり、開けない方がいいと言ったのですがAが懐中電灯を床に置き両手でその箱を開けました。
すると
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「すごい」
とAが言い、私達も見に行きました。
すると中はガラクタばかりで、特に何もありませんでした。
私が何がすごいのか尋ねると
「このお金の量みろよ!大金持ちだぜ!」
と言い、ずっとはしゃいでいました。
最初ふざけてるのかと思ったのですが狂った様に箱の中に入り暴れるので私達も怖くなりました。
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するといつも冷静なBが
「うわぁぁぁ!あっちみろ!」
と言い部屋から飛び出しました。
私達はBが言った方をみると床に黒い塊がありました。
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目を凝らしてみると
……
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白い顔から手らしき長い物が5本程生えてる生き物が私達を睨み床を這う様に私達の方に向かって来ました。
私達はAを残したまま走りました。
何も音が聞こえない程焦り、とにかく走りました。
走っていると外が明るいのに気づきました。
そして、振り返るとAとBがいないだけで、全員いました。
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あの生き物はいなかったので全員で4人で集まったのですが、パニック状態でとりあえず帰ろうという事しか話せませんでした。
村へ帰ると家族や村の住民が寄って来て、
「あそこへ行って何をした!」
と次々に言ってきましたが何も答えられず、家族と一緒に家へ帰りました。
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親は怒らず
よかった。よかった。
とずっと繰り返し言っていました。
次の日、村の人に話しました。
するとすぐに村の人はBを探しましたが死体で発見されました。
死体の横にはガラクタがあり、お祓いをしました。
Aは探さないのかと聞いたら、あそこは今近づけないと話されました。
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あそこは何なのか尋ねると、
あそこにいた生き物は昔、人間で村の住民だったそうです。ガラクタを集めては遊んでいたらしいですが、気味が悪く感じた人がいじめて自殺に追いやったそうです。
それから村にはあの生き物として出没しては人を殺したそうです。
そして、あの建物に封印して毎年新しいガラクタを持っていく事であの生き物は村には出なかったそうです。
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しかしAが箱を開けたのであの生き物は怒り、襲ったのだろうと村長は言いました。
Aはもう死んでいるという事はわかっていました。
しかし、その建物に行くには2年後じゃなければならないという事なので、とりあえず村の住民は引っ越す事になりました。
Aの家族はなぜか引っ越さずここに残ると話していました。
あれから14年経ちましたがAもAの家族も誰も見ていません。
作者貴方の後ろに名無し