【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
  • 表示切替
  • 使い方

エステの寮

当時付き合っていた彼氏が F県に行くと言い出した。

私たちは田舎に生まれ育ったせいもあり、彼は少し都会に憧れていたようで、バイトをし、お金を貯め一足先にF県へ。

婚約者であった私は気がすすまなかったが、あまりに田舎者で知識がない彼だけを一人都会に行かせる訳にもいかず、勤めていたショップを辞め 彼の両親の「○○(彼)を頼むよ!○○(私)が一緒なら安心できるよ」と言う期待を背に 少し遅れてF県の彼を追った。

仕事をしなくてはならないので寮完備の某エステ会社に採用してもらい、寮に入居の日、部屋に案内してもらったのだが古びたマンションを何部屋か寮として借りているとのこと。

私の部屋は903号室。

部屋を開けると何だか嫌な気配がした。

会社案内人「つい最近まで前の社員が住んでて掃除して出てるはずだから そんなに汚れてはないと思うけど 一応サッと掃除して使って。

それから両隣には 引っ越しの挨拶しないでね。

何かわからないことあったら携帯に電話して」と言ってその人は会社に戻って行った。

一人残された私は床掃除から始めた。

ちょうど部屋の真ん中あたりにさしかかった時、床に黒い染みを見つけた。

サッカーボールくらいの丸いシミ。

???なに?… そのシミの上にケッチャップをぶちまけたような小さなシミが固まっていて、日が経っているせいか黒ずんでこびりついていた。

そこから様々な大きさの同じシミが壁の方へ向かって一直線に延びていた。

『前の人適当に掃除して出たんだ~ もう!ケッチャップくらい拭いて出てよ!』と腹をたてシミを1つ拭いてみた。

雑巾についた赤いソレは…『…え?…血…?』臭いを嗅いでみた 鉄臭い。

紛れもなく血だった。

一瞬凍りついたが『掃除の途中で手でもケガしたんだろう』そう思う事にした。

次はキッチン…そう思い備え付けの冷蔵庫をあけると…ヒッ!…髪の毛の固まりが入っていた!さすがに怖くなり急いで部屋を出た。

何週間か経ったとき ふと、『両隣には挨拶しないでね』の言葉を思い出した。

何で挨拶ダメ?そう言えば出会ったことないし、電気ついてても物音1つしない。

益々怖い一方だった。

少しして私はそこを引っ越した。

その数日後 いとこから 電話があった。

『お前が住んでた あのマンション、お前が引っ越してからすぐ火事になったよ!原因は不明だけどかなり酷かったみたい!引っ越してて良かったよ』って。

とにかく怪しいマンションだった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ