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短編2
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はいおく

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これは学生時代に友人から聞いた体験談である。

その友人をAとする。

当時Aは自動車教習所に通い念願の中型自動二輪免許を取得したばかりだった。

しかし免許を取得することで少ない貯金を使い果たしてしまったAはバイクの購入資金を得るためアルバイトを始めたのだった。

...そう、既にお気づきの方もいるでしょうが話しを続けましょう。

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ガソリンスタンドで働きだしたAは毎日学校から帰ると夕方からアルバイトで汗を流しました。

勤務態度は至って真面目のAでしたが時々ぼんやりしながら洗車や給油に当たっていたそうです。

Aは仕事中もバイクの改造のことやどんなコースでツーリングするかなどバイクにまつわる楽しい妄想で頭がイッパイだったのです。

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ある日、

帰宅ラッシュ時で車の出入りの激しい最中、Aの働くガソリンスタンドでは滅多に見ることの無い高級スポーツカーが凄まじい排気音を轟かせて颯爽と現れたのだそうです。

たまたま現場に居合わせたAが受注を受けてガソリンを給油する事になったのですが、

その日もぼんやりと仕事をこなしていたAはハイオクのスポーツカーに誤って軽油を入れてしまったのです。

その事に気づかないままカードでの清算を済ませてスポーツカーを送り出してしまったAは、この後とんでもないことになったようですが、詳しくは語ってくれませんでした。

そして僕がこの話しを聞いた日からAは音信不通になり姿をみなくなりました。

アルバイトでの事故でAにどんな責任があったかは知りませんが、

ちょっとした小さな不注意が人生を変える事もあるんですね(・_・;)

shake

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-完-

Concrete
コメント怖い
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